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Monday, June 5, 2023

AI一色にはならなかったWWDCでAppleが発表したAI関連まとめ - ITmedia NEWS

 米Appleは6月5日(現地時間)、年次開発者会議WWDC 2023の基調講演を開催した。米Googleや米Microsoftの今年の開発者会議はAI一色と言っていいものだったが、WWDCは「One more thing」として発表されたMRヘッドセット「Apple Vision Pro」に注目が集まり、AIについての大きな発表はなかった。本稿では、そんな中、「AI」という言葉を使わずにさりげなく発表されたAI関連の新機能をまとめてみた。

32コアの「Neural Engine」搭載の「M2 Ultra」

 新型Mac StudioとMac Proと同時に発表されたプロセッサ「M2 Ultra」は、24個のCPU、76個のGPU、32個の「Neural Engine」を備え、先代の「M1 Ultra」よりCPU性能は最大20%、GPU性能は30%、Neural Engineは40%向上するという。

 これは専用のGPUなしでLLM(大規模言語モデル)のトレーニングと実行に十分な性能だとAppleは語った。

 ultra

iOS 17の留守電文字起こし機能「Live Voicemail」

 次期iPhone向けOSとして発表された「iOS 17」にも多数のAI採用機能が追加される。「Live Voicemail」は、誰かからの電話に出られない時、ボイスメールをリアルタイムで文字起こししたり、相手がメッセージを残している間に応答できる機能。

iOS 17の「自動修正」と「音声入力」の機械学習言語モデルによる強化

 入力した単語の誤入力を自動的に修正する「自動修正機能」と音声によるテキスト入力「音声入力」は、iOS 17で「単語予測のための最先端のオンデバイス機械学習言語モデルであるtransfomerを備えた包括的なアップデート」を行うという。

 autocorrect 自動修正機能を紹介するクレイグ・フェデリギ氏

iOS 17の「Journal」

 「Journal」は、オンデバイスの機械学習を使って日記の入力をサポートする新機能。カレンダーや写真、ワークアウトなどのデータに基づいて日記に書くことを提案する。

iOS 17の「写真」で犬と猫の区別が可能に

 「写真」アプリが、人間だけでなく、犬や猫の写真を認識するようになる。

iPadOS 17の機械学習採用の壁紙選択

 iPadOS 17の紹介で、クレイグ氏は壁紙のカスタマイズに「高度な機械学習モデル」を使っていると語った。

iPadOS 17の機械学習採用のPDF内フィールド検知機能

 「新しい機械学習モデルにより、iPadOSはPDF内のフィールドを識別できるようになった」。

MacOS SonomaのWeb会議にAR機能

 MacOS Sonomaの発表では、Web会議の機能として、共有中のコンテンツに重ねてユーザーを表示する「プレゼンターオーバーレイ」やARエフェクトを追加する機能が紹介された。これらは「FaceTime」だけでなく、「Zoom」「Microsoft Teams」「Webex」でも利用できるようになる。

 webmeeting

AirPodsの新機能も「機械学習」搭載

 AirPodsにもAdaptive Audio、Personalized Volume、Conversation Awarenessなどの新機能が追加される。Appleは、これらの新機能がいずれも「機械学習」を採用していると説明した。

Apple Vision ProのFaceTimeで使える「Persona」

 Apple Vision Proでは、FaceTimeでのWeb会議でヘッドセットを装着した本人の代わりにそのユーザーの顔と手の動きをリアルタイムで反映する「Persona」を使えるようになる。AppleはPersonaを「最先端の機械学習技術を使って作成される自分自身のデジタル表現」と定義する。

 persona

 ユーザーはVision Proの内蔵カメラで自分の顔をスキャンすることで自分のPersonaを生成できる。

 persona 2 顔のスキャン

 筆者が聞き取れた範囲では、WWDCでは機械学習というワードは使ってもAIや生成AIというワードはほとんど使われなかった。

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Thursday, June 1, 2023

コラム:日銀の物価見通し大幅修正へ、来年は金利急上昇も=門間 ... - ロイター (Reuters Japan)

[東京 2日] - 4月の消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)の前年比はプラス3.4%となった。ただ、政府支援によってエネルギー価格が抑えられているので、実勢をみるにはエネルギー価格も除いた方がよい。それが「日銀コア」とも呼ばれる物価指標であり、4月の前年比はプラス4.1%であった。これは41年9カ月ぶりの上昇率であり、食料品を中心になお上昇中である。

 日銀は4月の展望リポートで、2023年度の「日銀コア」の見通しを前回1月時点の1.8%から2.5%へ大幅に上方修正した。写真は日銀の植田総裁。都内で5月25日撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

日銀は4月の展望リポートで、2023年度の「日銀コア」の見通しを前回1月時点の1.8%から2.5%へ大幅に上方修正した。

しかし、この見通しも今のインフレの勢いを過小評価している。年度最初の4月が前述のとおり4.1%で始まったのだから、今後かなり減速するとしても、2023年度平均で日銀見通しの2.5%に収まるとは考えられない。次の7月展望リポートでさらに3%台まで大幅上方修正が必至である。

それでも日銀は金融緩和の手を緩めず、今後の政策修正についても慎重な姿勢を崩さない。日銀にとって足元の物価上昇や2023年度の見通しは、もはやそれほど重要ではないからである。

4月の金融政策決定会合の政策公表文には「粘り強く金融緩和を継続していくことで、賃金の上昇を伴う形で、2%の『物価安定の目標』を持続的・安定的に実現することを目指していく」と書かれている。

「賃金の上昇」「持続的・安定的」というキーワードから、日銀は既に2024年の春闘を見据えていることがわかる。今年の春闘は30年ぶりの賃上げ率となったが、それは日銀にとって「1次試験を通過」という程度の話に過ぎない。テスト本番はこの賃上げが来年も続くかどうかであり、今後の金融政策はほぼその一点で決まると言っても過言ではない。

<「早すぎる利上げ」だけは絶対に回避>

当たり前だが、来年の春闘の状況がわかるのは来年の春である。全貌を把握し、それがマクロの賃金統計に反映されるのを待つなら、来年の夏になる。そこで賃金上昇の持続性が確認されるまで、日銀は「粘り強く」現在の金融緩和を続けるというのが基本ラインである。

もちろん一定の柔軟性はある。植田和男総裁は、物価や企業収益の動向などから「来年の春闘も大丈夫」と事前に判断できるケースは、ありうるとしている。ただ、仮にそういう判断ができる場合でも、それだけの材料がそろうのは来年の初めごろ、どんなに早くても本年末ごろであろう。本年末まで金融政策の正常化が始まる可能性はほぼない、と考えられる。

長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)の修正も、おそらく来年の春闘に自信が持ててからということになる。YCCが国債市場などに与える副作用は既に明らかになっている。したがって市場には「近いうちに副作用対策としてYCCの修正・撤廃がある」との見方が根強く存在する。しかし、副作用への配慮だけでYCCを修正することはない、というのが日銀の基本姿勢である。

YCCの修正・撤廃のハードルが高いのは、なぜ今、利上げなのかを一般国民に説明するのが難しいからである。「副作用対応であり利上げではない」といくら日銀が説明しても、実際に少しでも金利が上がれば、国民やメディアは「利上げ」と受け止め、市場は「出口が来る」と前のめりになる。

日銀が昨年12月にYCCの10年金利上限を0.25%から0.5%に引き上げたときも、世の中はそういう反応だった。日銀はその教訓もあるので、「利上げ」と受け止められかねないアクションにはしばらく慎重だろう。

気になるのは、継続的な賃上げを確認するまで動かないという日銀の姿勢が、米欧と同じように結果的に利上げの遅れを招き、インフレが行き過ぎてしまうリスクはないのか、という点である。

そのリスクはあるし、日銀自身もそう認識している。しかし、そのうえで植田総裁は5月の講演で、ようやくみえてきた2%達成の「芽」を拙速な政策転換で摘んでしまうことになった場合のコストは極めて大きく、政策転換が遅れて2%を超える物価上昇率が持続してしまうことのコストは前者に比べれば大きくない、と述べている。

つまり、2%物価目標が達成できなかった場合に「あとひと粘り我慢が足りなかった」という後悔だけは絶対したくない、という思いが今の日銀には強くある。

そのためならビハインド・ザ・カーブ(手遅れ)のリスクもある程度やむをえない、という割り切りに基づいて今の金融政策は行われていると言える。

確かに日本は約30年間にわたり低インフレが定着している特殊な国であり、米欧と同列に論じることはできない。米欧と同じような「賃金と物価の同時上昇」が日本で簡単に起こるとは思いにくい。それでも、その可能性が「多少なりともある」という状態になってきている点は、日本もこれまでの日本とは少し違う。

日銀の思い描く通りに2%物価目標に「ソフトランディング」できた場合でも、金利は長短ともに1─2%程度まで上がる可能性がある。利上げが遅れて高すぎるインフレを抑えなければならなくなった場合、金利の上昇幅はもっと大きなものになる。長短金利ともに2─3%程度まで上昇する事態になったとしても、国民も市場も金融機関も「想定外」とあわてないようにしたい。

<「多角的レビュー」で2%物価目標はどうなる>

この間、日銀は過去25年間の経済・物価・金融情勢や金融政策について、1年から1年半程度の時間をかけて多角的にレビューを行うとしている。1年から1年半程度と言えば、2%物価目標が達成されそうかどうかがわかってくるころである。その達成状況によって、レビューの最終的な落としどころは異なるものとなりそうだ。

2%物価目標が達成できなかった場合は、41年ぶりの物価上昇や30年ぶりの賃金上昇が一度は起きたにもかかわらず、それでも持続的・安定的な2%インフレにはならなかったという話になる。2%物価目標が日本の現実に合っていないことが誰の目にも明らかになる。

その場合でも2%物価目標の変更や廃止は難しいだろう。主要中央銀行や金融政策を研究する学者の間では、少なくとも2%程度のインフレは必要というのが揺るがぬ共通理解である。中央銀行や学者の常識が常に正しいとは限らないのだが、金融政策を巡るグローバルな世論形成の場において、「2%よりも上げるべき」という議論はあっても「下げるべき」という議論はないのが現実である。

学者でもあり今や中央銀行家でもある植田総裁が、学者・中央銀行界の常識に反するレビュー結果を出すはずがない。おそらく現実的な答えは、2%物価目標を掲げつつも、それを無理には追求しない持続性の高い金融緩和の枠組みへの転換だろう。

したがって、来年も2%物価目標が達成できない場合でも、YCCやマイナス金利はレビューを踏まえて解除されるだろう。

第2のシナリオとして、2%物価目標にうまくソフトランディングできた場合は、日銀は粛々と金融政策の正常化を進めることになる。それでもレビューにおいては、目標達成に10年以上を要した理由や、その間に用いた政策手段がベストだったのかどうかについて、一定の評価が必要になるだろう。

その評価を踏まえ、将来再びデフレ圧力にさらされた時、YCC、マイナス金利、ETF(上場投資信託)購入などの政策手段をまた使うのかどうかについて、今回のレビューで整理しておくべきだろう。

第3のシナリオとして、ビハインド・ザ・カーブに陥り金利の急上昇を招いてしまった場合は、そうなるリスクを高めつつある現在の政策そのものもレビューの対象となる。「2%物価目標にこだわりすぎて引き締めが遅れたのではないか」という批判への答えが、レビューで求められることになるだろう。

編集:田巻一彦

*本コラムは、ロイター外国為替フォーラム向けに執筆されたものです。筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

*門間一夫氏は、みずほリサーチ&テクノロジーズのエグゼクティブエコノミスト。1981年に東京大学経済学部を卒業後、日本銀行に入行。86年に米ウォートンビジネススクール留学。調査統計局長、企画局長を経て、12年に日銀理事(13年3月まで金融政策担当、以降、国際担当)を歴任。16年に日銀を退職し、みずほ総合研究所エグゼクティブエコノミスト。21年4月から現職。

*このドキュメントにおけるニュース、取引価格、データ及びその他の情報などのコンテンツはあくまでも利用者の個人使用のみのためにコラムニストによって提供されているものであって、商用目的のために提供されているものではありません。このドキュメントの当コンテンツは、投資活動を勧誘又は誘引するものではなく、また当コンテンツを取引又は売買を行う際の意思決定の目的で使用することは適切ではありません。当コンテンツは投資助言となる投資、税金、法律等のいかなる助言も提供せず、また、特定の金融の個別銘柄、金融投資あるいは金融商品に関するいかなる勧告もしません。このドキュメントの使用は、資格のある投資専門家の投資助言に取って代わるものではありません。ロイターはコンテンツの信頼性を確保するよう合理的な努力をしていますが、コラムニストによって提供されたいかなる見解又は意見は当該コラムニスト自身の見解や分析であって、ロイターの見解、分析ではありません。

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FRB、6月に利上げ停止し「様子見」が望ましい=フィラ ... - ロイター (Reuters Japan)

米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は1日、経済データにサプライズがない限り、6月に政策金利を据え置き「様子を見る」ことが望ましいと述べた。2022年1月撮影(2023年 ロイター/Joshua Roberts)

[1日 ロイター] - 米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は1日、高水準にある米国のインフレは緩慢なペースで低下しているものの、連邦準備理事会(FRB)は6月13─14日の次回会合で利上げを決定するべきでないとし、経済データにサプライズがない限り政策金利を据え置き「様子を見る」ことが望ましいと述べた。

ハーカー総裁は全米企業エコノミスト協会(NABE)のウェビナーで「少なくとも1回の会合で停止ボタンを押すときだ」と指摘。FRBが2022年3月から実施した合計5%ポイントの利上げで、特に住宅価格に対し効果がが出ていることを示す有望な兆候が出ているとし、インフレ動向に加え信用収縮のペースに不透明感があるため、利上げの継続に慎重になっていると述べた。

小売支出の縮小のほか、賃金が当初の予想ほど上昇していないことなどに言及し「こうしたことを全て合わせると、今回は(利上げを)見送り、どうなるか様子を見ようということになる」と語った。

ただ、2日に労働省が発表する5月の雇用統計や、来週発表されるインフレ指標が予想を大きく上回った場合には、考えを改める可能性があるとも述べた。

ハーカー総裁は、今年の米国の経済成長率は1%未満にとどまり、失業率は現在の3.4%から4.4%近辺に上昇すると予想。インフレ率は年内に3.5%、来年に2.5%に低下し、2025年までにFRBが目標に掲げる2%に達するとの見方を示した。

その後の利下げに関する質問に対しては、労働市場が大幅に悪化した場合、またはインフレ率が急激に低下した場合にのみ利下げを行う可能性はあるが、いずれのケースも自身のベースシナリオでは想定されていないとした。

その上で、金利を据え置くことでインフレ低下に必要な時間を確保し、FRBが政策を過度に引き締めた場合に起こりうる景気後退(リセッション)を回避するために「合理的に広い」道筋を維持することが自身のベースシナリオになると指摘。「現在は明らかに制約な領域、もしくはそれに極めて近いところにいる。当面はここにとどまることができる。金利を引き上げ続け、その後すぐに軌道を修正する必要はない」と語った。

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Tuesday, May 30, 2023

インタビュー:YCC修正、誘導対象を10年から5年金利に変更も ... - ロイター (Reuters Japan)

[東京 25日 ロイター] - 日銀の植田和男総裁は25日、ロイターなど報道各社のインタビューで、将来イールドカーブ・コントロール(YCC)を修正する場合には、誘導対象を10年金利から5年金利に短期化することも1つのオプションだと述べた。ただ、実現可能性については明言しなかった。YCCを含め、政策を修正するかどうかは効果と副作用を丁寧に検討した上で判断していくと改めて述べた。

日銀の植田和男総裁は25日、ロイターなど報道各社のインタビューで、将来イールドカーブ・コントロール(YCC)を修正する場合には、誘導対象を10年金利から5年金利に短期化することも1つのオプションだと述べた(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

植田総裁は、基調的な物価上昇率の見極めに当たっては、GDPギャップやインフレ期待など基調的な物価上昇率の構成要素をよく見極めた上で、さまざまなヒアリング情報も加味して判断していくと説明。少しずつ基調的な物価上昇率が上がってきていることは「事実」とする一方、「持続的・安定的2%の達成にはまだ届いていない」とした。

生鮮食品を除く消費者物価指数(コアCPI)の前年同月比の伸び率が目標の2%を上回る状況は1年を超えた。植田総裁は、物価高の起点となった海外での原燃料価格の上昇は収まり始めており、全体のインフレ率も今後下がっていくという見通しの下に緩和を維持していると話した。

「あまり急いで引き締めをしてしまうと、自然と(物価が)下がっていくところにさらに引き締め効果が加わっていくので、インフレ率が大きく下がっていくだけではなく、雇用等に大きなマイナスの影響が及ぶ」とし「そのことを懸念して緩和を維持している」と語った。今後、見通しの修正が必要になれば「速やかに行動したい」とも述べた。

主なやり取りは次の通り。

――持続的・安定的な物価目標の達成が近づきつつあるように見えるが、達成をどのような指標で判断するのか。

「基調的な物価の上昇率というのは、文字通り言えば恐らくヘッドラインのインフレ率から一時的と思われる変動分を除いたものという定義だろう。普通はエネルギー部分を除いたり、食料の一部または食料全てを除いたりして、残りの部分を見れば分かるというのが過去多くの場合に取られてきた手法。ただ、今回は日本だけでなく他国でも、通常コアと言われる指標を作ってもまだ一時的な部分が残っているのではないかとの気持ちを多くの当局者が持っており、悩んでいる状況ではないか」

「基調的な物価の上昇率を決める構成要素、GDPギャップ、賃金、インフレ期待等をよく見て、さらにいろいろなヒアリング情報を加味して判断していくことになるだろう。いつからかということは難しいが、少しずつそれが上がってきていることは事実。ただ、持続的・安定的2%の達成にはまだ届いていない」

――日経平均株価が3万円を超えた。

「株価の動きや水準について具体的にコメントすることは控えたい。このところ日本経済が堅調な動きを続け、企業収益もそこそこ良い状態が続くと予想されていることが株価に反映されているのだろう。市場動向は直接・間接的に経済の判断に影響するので、モニターしつつ経済の判断を誤らないようにしたい」

――金融緩和を続けながらYCCの修正・撤廃はどこまで可能か。

「YCCを含め政策の継続・修正等については、その政策の効果と副作用を丁寧に見つつ判断する。効果と副作用をにらんでそこのバランスに変化があれば、YCCの修正というのはあり得る。具体論については現段階ではコメントを差し控えたい」

――2021年3月の政策点検では、経済活動に最も影響を及ぼすのは短中期金利と整理した。緩和環境を維持しつつ、誘導対象の金利を10年金利からより短期の金利に変更する可能性は。

「10年金利をコントロールしていても、イールドカーブがきれいな形をしていれば5年のところも低位安定した位置にあり、金融緩和の効果が及ぶということはもちろんある。なので5年のところが強い影響を及ぼすからと言って10年ではだめだ、ということでは必ずしもない」

「その上で、10年金利をコントロールすることの副作用を重く見て5年金利ターゲットに移る可能性があるかという質問だろうが、一般論で申し訳ないが、仮にYCCを将来修正するときにはいろいろなやり方がある。その1つとしておっしゃったことがオプションとして入ってくることはあり得る。ただ必ずそうなるとか、どれくらいの可能性で、あるいはどういう状況でそれが望ましいと考えるか、という点については現段階ではコメントを控えたい」

――1年から1年半程度実施する政策レビューの期限が近づくにつれて、市場の政策変更期待が高まると考えるが、どうコントロールしていくか。

「多角的レビューは特定の政策変更や政策運営の見直しを念頭に置いて実施するものではない。1年や1年半程度実施するレビューを終えるまで政策見直しをしないということでもない。必要に応じてその間も政策を変更したり、実践していくことはあり得る。この点については今後も繰り返し、丁寧な説明を続けていきたい」

「レビューではさまざまなアンケートから始まって、日ごろ実施している金融経済懇談会でいろいろな地域の意見を吸い上げたり、あるいは学者・有識者を呼んでワークショップを行うことも考えている。その際に、我田引水にならないよう公平な人選、客観性に配慮したものになるように努めたい」

――15日の政府の経済財政諮問会議で米プリンストン大の清滝信宏教授がインフレ率が1―2%に定着すれば緩和を解除することが望ましいとの考えを示した。

「日銀は2013年から2%目標でやってきているし、足元で良い芽も少しずつ出てきている。インフレ目標はそう簡単に変えるべきものではない。2%目標ということで進んでいきたい」

「当日の会議で清滝教授は目標インフレ率が2%なのか1から2%なのかは別にしても、資産価格が上がりすぎてその後破裂してしまうバブル期のようなリスクも考えてやや早めに金融緩和を解除すべきだという意見だったと覚えている。一方で、ほかの多くの参加者はむしろ粘り強く緩和を続けるべきだという意見だった。両方の見解をよく考えた上で、今後の判断を誤らないようにしていくという姿勢を貫きたい」

――CPIの伸び率が目標の2%を超える状況が続いている。物価目標達成まで、これ以上「待つコスト」を誰がどう負担するのか。

「足元、インフレ率が目標の2%を超える状況がしばらく続いている。しかも、それは食料やエネルギーのところにかなり集中している面があるので、利用する国民全員に大きな負担になっていることは十分認識している」

「ただ、それがずっと続くと考えているのではなく、物価高の起点となった海外での原燃料価格の上昇は収まり始めている。全体のインフレ率も今後下がっていくという見通しの下に緩和を維持している。あまり急いで引き締めをしてしまうと、自然と下がっていくところにさらに引き締め効果が加わっていくので、インフレ率が大きく下がっていくだけではなく、雇用等に大きなマイナスの影響が及ぶ。そのことを懸念して緩和を維持している」

「見通しが誤っている可能性もゼロではない。見通しの修正が必要になる、という判断に達した場合には速やかに行動したい」

(和田崇彦、木原麗花 編集:橋本浩)

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愛媛県 人口減少対策を考えるセミナー|NHK 愛媛のニュース - nhk.or.jp

人口減少対策について考えるセミナーが松山市で開かれ、子どもを産み育てやすい環境を整えるため、男性についても働き方改革を進める必要があるなどという意見があがりました。
セミナーは県が松山市で開き、企業の人事担当者や自治体職員などおよそ300人が参加しました。

この中で、元厚生労働省の事務次官で、現在は企業の社外取締役として働き方改革に取り組む村木厚子さんが講演し、子どもを産み育てやすい環境を整えるため、女性だけではなく男性の働き方改革についてもいっそう進める必要があると指摘しました。
その上で、働く人が健康を維持し、家族を大切にできるよう長時間労働を廃止したり、場所と時間にとらわれない働き方を推進させたりして、魅力的な職場環境の整備に取り組むべきだと訴えました。
このあと、働き方改革に関わる企業の担当者などによるパネルディスカッションが行われまずは改革に手をつけ、失敗したら修正するという柔軟な考え方が必要だとか、フレックスタイム制を導入し、子育てや介護といった働く人のニーズに応えるべきだといった意見が交わされていました。
愛媛県総合政策課の一政恒之課長は「人口減少問題に対して県全体で取り組むためにも、企業の担当者などに働きかけていきたい」と話していました。

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Sunday, May 28, 2023

YCCとは? 日本銀行による長期金利の操作はいつまで続くのか - 日経ビジネスオンライン

中央銀行が特定の国債の利回りをコントロールする、YCC(Yield Curve Control:イールドカーブ・コントロール)。日本銀行は黒田東彦前総裁のもとでYCCを継続してきたが、新総裁への交代に伴い、その流れが変わろうとしている。今回は日銀の動向を中心に、YCCに関する過去記事を紹介していく。

中央銀行が国債の利回りをコントロールする「YCC」

 YCC(Yield Curve Control:イールドカーブコントロール)は、中央銀行が特定の国債の利回りをターゲットとし、買い入れ操作を通じてその利回りをコントロールする金融政策手法のこと。通常の量的緩和政策では資産の買い入れ額を決定するが、YCCでは特定期間の利回りをターゲットに設定する。

 YCCのメリットとしては、金利水準を安定させることと、低金利環境を維持して経済活動を刺激することが挙げられる。また一定の金利水準を維持することで、経済に対する政策効果が持続する可能性もあるとされる。

 一方で、人工的な金利コントロールは金融市場にゆがみを生じさせかねないのがデメリットだ。中央銀行の大量の国債買い入れによってバランスシートリスクが増大し、また、金利水準を低く抑えることによってインフレリスクが高まる可能性もある。

 この記事では日銀が打ち出しているYCCの経緯と現状について、過去記事から時系列で振り返ってみる。

欧州では早くも「コロナ増税」議論の気配。日本では…

 アベノミクスが掲げた「2年で2%の物価上昇」という目標を達成できない政府に代わり、YCCによって景気を刺激しようとした日銀。これにより、債券市場関係者の間では「長期金利は市場の自由な取引ではなく、日銀によってコントロールされる」という見方が一般的になったという。

日銀「必然のサプライズ」、政策修正で円高・株安・金利上昇どこまで

 日銀は2022年12月、これまでYCCによって抑え込んできた長期金利の変動幅を拡大すると発表した。関係者の間では、このサプライズ修正が「過度な円安への歯止めになる」と期待する声が上がる一方、今後は日銀と市場の探り合いが本格化し、市場の変動が大きくなる可能性もあると見られている。

日銀が繰り出した「奇策」、銀行などに国債購入促す資金供給

 12月の⻑期⾦利変動容認幅の拡⼤発表後、市場では「いつまた日銀が変動容認幅を拡大するかわからない」と疑心暗鬼が広がり、それに合わせて債券市場では売りが優勢になっていた。しかし年が明けた1月18日の金融政策決定会合で、日銀はYCCの維持をあらためて表明。市場では0.5%を超えていた長期金利が一気に0.360%まで下がるなど、大きな混乱を呼ぶこととなった。

長期金利の上限引き上げ、日銀はなぜ12月に「パンドラの箱」を開けたのか

 YCCをめぐる日銀の動きに振り回された金融市場。特に2022年12月のサプライズ修正について、識者は①YCCをめぐる海外投資家との攻防が長期化したこと、②債券市場の機能低下による弊害が地方債や社債などの発行市場にも飛び火していたこと、③急速な円安・ドル高を受けて首相官邸から度重なる要請を受けたこと、という3つの理由を挙げる。

日銀、投機筋「兵糧攻め」で空売りけん制 金利上昇抑制に布石か

 2023年2月、日銀が金融機関に実施している国債の「貸出料」を引き上げることを決めた。この引き上げにより、証券会社などが負担するコストは従来の4倍になるという。突然にも思える方針に、市場関係者からは「将来的にYCC修正を進めるための地ならしのようにも見える」との声が上がっている。

日銀新体制が政策修正に動くと、長期金利はどこまで上昇するか?

 その日銀の総裁が、黒田氏から植田和男氏に交代する(2023年4月9日より)。植田氏は現時点で「金融緩和の継続が適当」「当面はYCC政策を続ける」と述べているが、この先いずれかのタイミングで修正する可能性もにおわせているという。

最後に

 2016年から一貫してYCC政策を維持する日銀。しかしウクライナ危機に端を発する世界的なエネルギーや食料価格の高騰によって日本でもインフレが進行し、国民を苦しめている。日銀の総裁となった植田氏がYCCについてどのような決断を下すのか、今後の行方に注目していきたい。

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Thursday, May 25, 2023

緩和検証、重み増す展開も 日銀総裁「政策変更、必要に応じ」 - 産経ニュース

日本銀行本店=東京都中央区(本社ヘリから、川口良介撮影)

日本銀行の植田和男総裁は25日、産経新聞などのインタビューで過去25年間の金融緩和策の多角的なレビュー(検証)について「特定の政策変更や政策運営の見直しを念頭に実施するものではない」と強調した。これまでの金融緩和策の効果と副作用を点検し、あくまで将来の政策運営に生かすのが狙いだ。ただ、1年から1年半の検証期間に政策変更がなければ、今後の運営でレビューの重みが増すとの見方もくすぶる。

植田氏はインタビューでレビューの人選について「公平、客観性に配慮するように努めたい」と述べた。日銀は、内部の専門家を中心に分析し、外部有識者からも意見を聞く。各地で実施する金融経済懇談会などで地方の意見も吸い上げ、レビューを作成する考えだ。

植田氏が過去の金融緩和策を検証する背景には、持続的・安定的な2%の物価上昇目標が十分な成功を収めてこなかったという思いがある。日本はデフレに陥った1990年代後半以降、ゼロ金利や量的、異次元緩和など非伝統的な政策を打ち出してきたが、目標を達成できていない。学者出身の植田氏はレビューを中長期的に役立てたいとの思いが強くある。

当面は2%の物価目標に向けて、粘り強く大規模緩和を続ける方針で、緩和策を解除する出口戦略とは切り離してレビューを実施する。植田氏はレビュー期間中でも「必要に応じて、政策を変更し、実施することはあり得る」との考えを改めて強調した。

レビューについて、金融政策を専門にする中央大の原田喜美枝教授は「どこで、どのような政策判断の見誤りがあったのか検証する意義は非常に大きい」と話す。「これまでの政策の影響で、さらに副作用が出てくる可能性もある。現体制の失敗ではないことを明確にする上でも重要な意味を持つ」と指摘する。

野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミストは「政策の見直しはすぐに実施されないというメッセージを金融市場に送る狙いもあるのではないか」と分析する。市場でも早期に金融緩和を修正するという見方は後退している。

植田氏はレビューについて近い将来の政策変更に結びつけないとしているものの、検証の期限が近づくにつれ、重みが増してくるという展開も予想される。(黄金崎元)

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