[1日 ロイター] - 米フィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁は1日、高水準にある米国のインフレは緩慢なペースで低下しているものの、連邦準備理事会(FRB)は6月13─14日の次回会合で利上げを決定するべきでないとし、経済データにサプライズがない限り政策金利を据え置き「様子を見る」ことが望ましいと述べた。
ハーカー総裁は全米企業エコノミスト協会(NABE)のウェビナーで「少なくとも1回の会合で停止ボタンを押すときだ」と指摘。FRBが2022年3月から実施した合計5%ポイントの利上げで、特に住宅価格に対し効果がが出ていることを示す有望な兆候が出ているとし、インフレ動向に加え信用収縮のペースに不透明感があるため、利上げの継続に慎重になっていると述べた。
小売支出の縮小のほか、賃金が当初の予想ほど上昇していないことなどに言及し「こうしたことを全て合わせると、今回は(利上げを)見送り、どうなるか様子を見ようということになる」と語った。
ただ、2日に労働省が発表する5月の雇用統計や、来週発表されるインフレ指標が予想を大きく上回った場合には、考えを改める可能性があるとも述べた。
ハーカー総裁は、今年の米国の経済成長率は1%未満にとどまり、失業率は現在の3.4%から4.4%近辺に上昇すると予想。インフレ率は年内に3.5%、来年に2.5%に低下し、2025年までにFRBが目標に掲げる2%に達するとの見方を示した。
その後の利下げに関する質問に対しては、労働市場が大幅に悪化した場合、またはインフレ率が急激に低下した場合にのみ利下げを行う可能性はあるが、いずれのケースも自身のベースシナリオでは想定されていないとした。
その上で、金利を据え置くことでインフレ低下に必要な時間を確保し、FRBが政策を過度に引き締めた場合に起こりうる景気後退(リセッション)を回避するために「合理的に広い」道筋を維持することが自身のベースシナリオになると指摘。「現在は明らかに制約な領域、もしくはそれに極めて近いところにいる。当面はここにとどまることができる。金利を引き上げ続け、その後すぐに軌道を修正する必要はない」と語った。
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