ソウル=太田成美
韓国の大統領府の隣に子ども向けの公園がつくられ、4日から一般開放される。「権威の象徴」だった大統領府を移転するなど尹錫悦（ユンソンニョル）大統領が進めてきた「国民への近さ」のアピールの一環で、尹氏は記者団に「私たちが働く空間以外は、子どもたちのための空間にするつもりだ」と力を込めた。
公園が造成されたのは、日本の植民地時代に日本軍が駐留し、朝鮮戦争後は在韓米軍の龍山（ヨンサン）基地となっていた場所。2000年代の基地移転の合意を経て昨年に一部が返還され、そのうちの大統領府と隣接する30万平方メートルが公園となる。芝生の広場から大統領府が一望でき、カフェや図書館も併設される。
尹大統領は昨年5月の就任とともに、青い瓦屋根から「青瓦台（チョンワデ）」と呼ばれ、「絶大な権力の象徴」とされてきた大統領府を移転。ソウルの一等地から約5キロ離れた龍山の国防省庁舎へ移し、「国民に近い大統領」をアピールした。
10日で就任1年となる尹氏は2日、記者団に「韓国社会がどれほど変わったかを振り返り、次の1年で変化の速度が遅い部分は速度をあげて修正するつもりだ」と語った。（ソウル=太田成美）
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