日銀熊本支店は県内の景気判断について、「個人消費」と「観光」については上方修正しましたが、全体の景気判断は上方修正するほどではないとして、４月以降連続で据え置きました。
日銀熊本支店が発表した今月の金融経済概観によりますと、県内の景気判断のうち、「個人消費」と「観光」についてはいずれも「足元では持ち直しの兆しがうかがわれる」として判断を上方修正しました。
これは新型コロナの新規感染者数が低い水準で推移していて商業施設や飲食店への来店者が増えていることや、宿泊費を助成する自治体の事業の効果が出ていることが主な要因です。
また「生産」は、東南アジアからの部品供給が遅れて自動車で減産の影響が出ているものの、半導体不足の中で半導体関連の企業が好調なため、引き続き「増加している」と判断しました。
そのうえで日銀熊本支店は、全体の景気判断は上方修正するほどではないとしたうえで、「厳しい状態にあるが基調としては持ち直している」として、ことし４月以降連続で景気判断を据え置きました。
日銀熊本支店の高野裕幸支店長は「飲食や観光で持ち直しの兆しはあるものの、コロナ前よりは厳しい状況だ。消費活動への影響に加えて原油高の影響も注視したい」と話しています。
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