21日夕の東京外国為替市場では円が対ドルで一時1%以上下落した。 日本銀行は現時点でイールドカーブコントロール(長短金利操作、YCC)政策を修正する必要性は乏しいとの報道を受けて円売り圧力が強まり、1ドル=141円90銭台を付ける場面があった。
日銀は現時点でYCC副作用に対応の緊急性乏しいと認識-関係者
日中の取引では米国金利の上昇を背景にドル買い・円売りの動きが出ていた半面、28日に開かれる日銀金融政策決定会合に対する警戒感からドル・円の上値も抑えられていた。
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NBCフィナンシャルマーケッツ・アジアのディレクター、デービッド・ルー氏(香港在勤)は「これまで来週の会合について修正の可能性が半々という感じだったもののが否定されたことで、修正を見込んだ円買いポジションが巻き戻されている」と述べた。
日本国債市場では長期国債先物が大幅上昇。中心限月の9月物は夜間取引で一時148円74銭と、21日の通常取引終値(147円78銭)を96銭上回った。現物債市場で新発10年国債利回りは5ベーシスポイント(bp)低い0.41%に低下した。
三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは、18日の植田和男日銀総裁の慎重な発言以降も債券市場は7月会合でのYCC修正見送りが確信できず、警戒感が残っていたが、「より現状維持予想の確度が高まった」とみている。
株式市場では日経平均株価先物が上げ幅を拡大。大阪証券取引所の夜間取引で一時3万2760円まで上昇した。21日の日経平均終値は3万2304円25銭だった。
三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジストは電話取材で、びっくりするニュースではないが、「円安に加えて、緩和縮小をしないことは株式市場にとってポジティブで素直な反応」と指摘。一方で、足元の物価と日銀の見ている将来のインフレ率は乖離(かいり)しており、市場参加者には政策修正観測が根強いとの見方も示した。
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