Pages

Tuesday, June 6, 2023

ジヤトコがノーコード開発を推進、内製の課題を解決する2つの施策 ... - ITpro

全2139文字

 無段変速機(CVT)や自動変速機(AT)を開発・製造するジヤトコが業務アプリ開発の内製化に取り組んでいる。活用するのはサイボウズのノーコード/ローコード開発を実現するクラウドサービス「kintone(キントーン)」だ。2018年から徐々にkintoneユーザーのアカウントを増やしている。

 システム内製化にはさまざまな壁が立ちはだかる。例えば、人材の選定・育成やシステムの品質担保などである。こうした内製化の課題をジヤトコはどのように乗り越えたのか――。その全容を見ていこう。

重厚長大になりがちだった業務システム開発を変える

 ジヤトコの岩男智明デジタルソリューション部主担は「重厚長大になりがちな業務システムの開発を変えたかった」とkintoneの導入理由を説明する。システム内製化に取り組む前は委託型の開発が主流だった。大規模な基幹系システムであれば、委託型でも問題はない。しかし小規模な業務システム(アプリケーション)では、規模の割には開発工数が膨らみがちであり、修正するだけにも外部へ依頼しなければならない。管理コストや開発スピードが問題になる。しかも委託型では自社システムの全容を把握できずブラックボックス化の恐れもあった。

 こうした課題を解決すべく取り組んだのがアプリの内製化だった。岩男氏が中心となって「自分で仕事を変えるアプリを自分で作ろう」と音頭を取り、ノーコード/ローコードサービスの導入に踏み切った。サービスの選定では「コスト」「柔軟なインターフェース」という2つのポイントを重視した。kintoneはID単位の課金なので小規模でも導入できる。またサービス間を連携するプラグインが豊富にあったことも、現場のサービスを開発するうえで重視したという。

 最初にkintoneを導入したのは調達部門だった。2018年当時のアカウント数は約200。同部門で開発したのは、約700のサプライヤーの担当者や電話番号などのデータベースをメンテナンスするアプリだった。その後、kintoneの利用部門は増加し、利用アカウント数も増えた。2019年度には500アカウントに到達。23年度には5000アカウントに達する予定だ。

野良アプリ防止策を施し、認定制度を導入

 kintoneでアプリを開発する社員が急増したことで課題となったのが「野良アプリ」である。野良アプリとは開発したまま使うことなく放置されているアプリのことだ。開発当時は必要でも業務内容が変われば、使わなくなることもある。こうしたアプリは適宜棚卸し、使わなければ削除しなければならない。kintoneで開発できるアプリには制限があったり、誤用につながったりするからだ。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( ジヤトコがノーコード開発を推進、内製の課題を解決する2つの施策 ... - ITpro )
https://ift.tt/IkezKwl

No comments:

Post a Comment