目が不自由な人でも伴走者なしで気軽にランニングができるシステム「プロジェクト・ガイドライン」を、米IT大手グーグルが開発中だ。スマートフォンのカメラが「目」となり、路面の状態を把握して音で案内する仕組みで、日米で開発が進められている。記者が実際に体験してみた。(デジタル編集部 谷中昭文)
5月下旬、東京都障害者総合スポーツセンター(東京都北区)に行くと、視覚障害がある男性がトラックを走っていた。東京都北区で鍼灸(しんきゅう)医院を営む内田勝久さん(53)で、走り高跳びなどの陸上競技で何個もメダルを獲得したアスリートでもある。この日は内田さんのほかに、2人の視覚障害者も参加。記者も特別にアイマスクをつけて参加させてもらった。
「専用アプリがインストールされたアンドロイドのスマートフォンをベルトで腰につけて走るんです」。グーグル合同会社広告ソリューション技術本部の小林育未さんから説明を受けて、スマホを渡された。スマホ自体は特別なものではなく、市販されている普通のモデルだという。音声で案内するため、普段使っているイヤホンを装着すれば準備完了だ。
アイマスクをつけると、真っ暗に。とたんに方向感覚が失われ、まっすぐに歩くことができなくなった。恐る恐る走り始めると、すぐにイヤホンから機械音が流れてきた。
トラックに描かれたピンク色のラインをスマホのカメラが認識し、そのラインから外れると音を鳴らして知らせるようになっている。ラインから左側にずれると、右耳から「ホワンホワン」といった音が聞こえてくる。右側にずれると左耳から音が聞こえてきて、音がした方角に体の向きを修正するよう教えてくれる。ラインから離れれば離れるほど音は大きくなり、「ガガガ」という壁をこするような音にかわる。
からの記事と詳細 ( 目が見えなくても「ひとりでランニング」…グーグルが実証実験、路面データ学習中 - 読売新聞オンライン )
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