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2022年3月18日に発売された米Apple(アップル)のディスプレー「Studio Display」とハイスペックな据え置き型パソコン「Mac Studio」を試用する機会を得た。筆者のメイン機になっている「MacBook Air」(M1、2020)の外部ディスプレーとしてStudio Displayを使ってみたところ、MacBook Airで不満だったポイントが解消され、性能も数段階アップしたように感じた。「外部ディスプレーで性能アップってどういうこと?」と思う方もいるだろう。ここではその点も踏まえて、やや変則的なStudio Displayのレビューをお送りしたい。
ほぼMac専用「27インチ 5K Retinaディスプレイ」
Studio Displayは、対角27インチのディスプレーで解像度は「5K」とも呼ばれる5120×2880ピクセル(218ppi)だ。輝度は最大600ニト。筆者が普段使っているMacBook Airの内蔵ディスプレーは400ニトということもあり、その違いはすぐに実感できた。常に最大輝度で使うことはないのだが、動画を視聴する際に明るくするとよいほか、写真の暗い部分を修正する際などにも威力を発揮する。
スペックを知ったときにはミニLEDバックライトではない点を残念に感じたが、実際に使ってみると通常のバックライトも高品質で個人的には十分であった。
背面には「Thunderbolt 3」端子が1基、「USB-C」(USB Type-C)端子が3基搭載されており、このうち入力に使える端子はThunderbolt 3のみ。ここから最大96Wで電源供給も可能なため、MacBook Airなどの外部ディスプレーとして使用する場合は1本のThunderboltケーブルで接続するだけでよい。
HDMI入力がない点を嘆く人は多いが、Mac用のディスプレーと考えれば問題ないように感じた。聞くところによるとThunderboltでWindowsパソコンとStudio Displayを接続した場合もディスプレーとして認識し、内蔵のマイクやスピーカーが使えるようである。ただし、後述するMacのシステムと連動して実現する機能のほとんどは有効にならない。やはりMac専用ディスプレーと捉えておくほうがよさそうだ。また複数入力で使いたい場合もMacであればなんとかする方法がある。こちらは後述する。
MacBook AirがStudio Displayで最新機種相当に
Studio Displayには「センターフレーム」対応で絞り値f/2.4の12メガピクセル超広角カメラ、「指向性ビームフォーミングを持つスタジオ品質のマイクアレイ」、「空間オーディオ」対応の「フォースキャンセリングウーファーを備えた6スピーカーシステム」が搭載されている。
センターフレームとは、最近のiPadやMacBook Proの内蔵カメラなどに搭載されている機能で、超広角カメラで捉えた映像を標準の画角で切り出し、写っている人物に追従してフレーミングする。「指向性ビームフォーミング」マイクでは、イヤホンや外部マイクなしでもクリアに通話したり、センターフレームと合わせてカメラマンが操作しているような動画を撮影したりできる。
個人的には空間オーディオ対応のスピーカーがお気に入りだ。ディスプレー内蔵のスピーカーとは思えない豊かな中低音に加え、広がりと奥行きが感じられる。
これらは接続したMacBook Airからも利用可能だ。カメラ、マイク、スピーカーのすべてがMacBook Airの性能を上回っているため、2年ほど使ってきたMacBook Airが最新機種に生まれ変わったようでうれしい。
からの記事と詳細 ( 「Studio Display」でMacBook Airが生まれ変わる、Mac Studioを使った裏技も - ITpro )
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