米ツイッターは5日、ユーザーが投稿後にツイート内容を変更できる「編集ボタン」の実装に向けて動き出していると発表した。
ツイッターでは先に、米電気自動車テスラのイーロン・マスク氏最高経営責任者(CEO)が筆頭株主となり、役員に任命された。マスク氏はその直後にツイッターの投票機能を使い、編集ボタンがほしいかどうかをユーザーに聞いていた。
編集機能が付いた場合、ユーザーはツイートに付いた返信やリツイート、「いいね」などを失うことなく、ツイート内の誤字や誤りを修正することができるようになる。
ユーザーからは長年、この機能の追加を求める声が上がっていた。だが、透明性などの観点から懸念も出ている。
ツイッターは4月1日にも編集ボタンを検討していると発表していたが、エイプリルフールのジョークと受け止められていた。
ツイッターの広報部門は5日、プラットフォーム上で「多くの質問が寄せられていますが、そうです、昨年から編集機能について動き出しています!」と発表。
一方で、「投票の結果からアイデアを得た訳ではありません😉」と付け加えている。
また、課金サービス「ツイッター・ブルー」の登録者は、現在テスト中の機能に早期にアクセスすることが可能だという。
「最もリクエストの多い機能」
ツイッターのジェイ・サリヴァン副社長は5日のツイートで、「編集ボタンは長年、最もリクエストの多い機能だった」と説明した。
一方で、この機能を「安全に」構築するための方法を模索していると述べた。
「時間制限やコントロール、何が編集されたかの透明性などがなければ、公共の場での会話記録を改変するために編集機能が使われてしまう可能性がある」
「公共での会話の統合性を守ることが、この機能を作るにあたっての最優先事項だ」
ツイッター創業者のジャック・ドーシー氏は2018年、透明性への懸念から、同サービスに編集機能が付くことは「恐らく絶対にないだろう」と話していた。
しかし、フェイスブックやインスタグラムなどの競合サービスはすでに、投稿の編集機能を実装。ツイッターのパラグ・アグラワル最高経営責任者(CEO)も、前向きな姿勢を示していた。
創業者の4倍の株式を保有
テスラのマスク氏は4日、ツイッターの9.2%株式を所有し、筆頭株主となったと発表。これは、創業者のドーシー氏が保有する2.25%の4倍に当たる。
ツイッターは翌5日にマスク氏を役員に任命した。マスク氏はその直後に投票機能で、編集ボタンがあったほがいいかをユーザーに聞いていた。この投票による調査にはすでに、400万票以上が投じられている。
マスク氏はツイッターに8000万人以上のフォロワーを持ち、自身もひんぱんにツイートしている。しかし最近では、新しいSNSを立ち上げるかどうか「真剣に考えている」と発言していた。
3月末には、言論の自由を推奨するようなソーシャルメディアが必要ではないかと、フォロワーに問いかけていた。
「民主主義が機能するためには言論の自由が不可欠だ。ツイッターはこの原則を強固に守っていると思うか?」
<解説>ジェイムズ・クレイトン北米テクノロジー記者
ツイッターは、イーロン・マスク氏が役員に任命される前から編集ボタンについて検討していたと述べた。
しかし、マスク氏がそのプロセスを動かしたように見えるのも当然だ。
ツイッターの投票機能は非常に非科学的なものだ。しかし、マスク氏はその結果を現実の意思決定に使おうとしているようだ。
ツイッターの編集機能をめぐってマスク氏が実施している投票による調査を、ツイッターのアグラワルCEOは重視。「この投票の結果は重要になると思う。慎重に投票してほしい」と述べた。
つまり、ツイッターは投票結果の影響として、この領域の方針転換を考えようとしていることを示唆している。
マスク氏は、一夜にしてツイッターに大きな影響を与えた。さらに、自分のフォロワーに今後のアプローチを決める力を与えようとしているように思える。
これがマスク氏の役員としての1日目だ。この強力な立場で、今後どのようなことをしていくのか、誰にも分からない。
からの記事と詳細 ( ツイッターが「編集」ボタンの追加検討 新役員マスク氏のアンケート後に発表 - BBCニュース )
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