
【テヘラン=水野翔太】イラン内務省は19日、大統領選で反米・保守強硬派のエブラヒム・ライシ司法府代表(60)の当選が決まったと発表した。任期は8月から4年で、強硬派が政権を奪うのは8年ぶり。米欧などとの「核合意」の継続を公約したが、保守穏健派のハッサン・ロハニ大統領が進めた融和路線は修正する公算が大きく、周辺国の警戒を招きそうだ。
当選決定を受け、ライシ師は19日、テヘランの司法府で記者団に「国民から重責を授かった」と述べた。
候補者7人のうち3人が選挙戦終盤で離脱し、内務省によると、開票率90%でライシ師は得票率62・2%と他の3人を突き放した。
ライシ師はイスラム法学者で、一昨年に検察と裁判所を統括する司法府代表に就いた。選挙戦では雇用創出などの貧困対策を訴えた。
ロハニ師派の有力者は事前審査で失格となって出馬できなかった。投票率は、13回目の大統領選で初めて50%を下回る可能性がある。
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