Pages

Tuesday, December 8, 2020

巡航ミサイル対処可能に=陸上イージス代替艦―政府案の全容判明 - 乗りものニュース

 陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替策として、政府がまとめた案の全容が8日、判明した。ミサイル防衛を主任務とする「イージス・システム搭載艦」を2隻新造し、海上自衛隊が保持することが柱。陸上イージスでは迎撃困難とされる巡航ミサイルなどに対処する迎撃ミサイル「SM6」を新たに搭載する方向だ。

 政府案は「情勢の変化に応じ、運用上最適な海域へ柔軟に展開することが可能で、自己防護能力を確保した『イージス・システム搭載艦』2隻を陸上配備型イージス・システムに替えて整備する」と明記。巡航ミサイルや航空機など「多様化・複雑化する経空脅威への対処を可能とする機能(SM6等)を付加する方向で検討する」とした。

 また、艦艇・潜水艦への対処能力や具体的な運用についても今後の検討課題と位置付けた。防衛省は9日に自民、公明両党に提示する。 

 政府は陸上イージスの導入により、「24時間365日」のミサイル警戒体制を目指していた。しかし、艦艇で代替する場合、艦体の整備・点検や乗組員の休息が必要となり、常時警戒は難しくなる。政府案は、新たな艦がより長期にわたって洋上で任務に従事できるようにするため、稼働率や乗組員の居住性を高めるなどの「設計上の工夫」を盛り込み、具体化を図る。

 海自の人員確保策も今後の検討課題に挙げた。長期間の洋上勤務は負担が大きく、乗組員の確保は容易ではない。防衛省は既に着手している自衛官の定年引き上げなどで対応する考えだが、勤務環境や処遇の改善も急務となる。

 政府は代替策を来週にも閣議決定する方針。併せて、防衛計画の大綱、中期防衛力整備計画の関連する記述も修正する方向で調整している。

 ◇政府案ポイント

 一、自己防護能力を備える「イージス・システム搭載艦」2隻を新造

 一、巡航ミサイルに対処する迎撃ミサイル「SM6」を搭載する方向

 一、艦艇・潜水艦への対処能力は今後検討

 一、新造艦の設計を工夫し稼働率を向上

 一、海自の人員確保策を強化

【了】

Let's block ads! (Why?)


からの記事と詳細 ( 巡航ミサイル対処可能に=陸上イージス代替艦―政府案の全容判明 - 乗りものニュース )
https://ift.tt/3lY0wg6

No comments:

Post a Comment