14日の債券相場は下落。長期金利は一時0.485%と3月10日以来約4カ月ぶりの水準に上昇した。日本銀行が月末開く金融政策決定会合で政策修正を行うことへの警戒感が強まった。日銀が行った定例の国債買い入れが支援材料となり、債券の下落幅(金利の上昇幅)は縮小した。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鶴田啓介シニア債券ストラテジストは、政策修正に対する警戒感が強い中、日銀の物価見通しが上方修正されるとの報道や日銀OBの発言を受けて、市場は一段と神経質になっていると指摘。「政策修正観測をもう一押しする材料があれば、長期金利は日銀が上限としている0.5%まで上昇する可能性がある」としている。
日銀、23年度物価上昇率を2%台に引き上げる公算-読売
日銀が今月会合でYCC修正の可能性、長期金利変動幅を拡大-早川氏
新発国債利回り(午後3時時点)
先物 | 2年債 | 5年債 | 10年債 | 20年債 | 30年債 | 40年債 | |
147円33銭 | -0.040% | 0.125% | 0.475% | 1.105% | 1.385% | 1.540% | |
前日比 | 27銭安 | 横ばい | 横ばい | +1.0bp | +1.5bp | +3.5bp | +4.0bp |
日銀は午前10時10分の金融調節で定例の国債買い入れを通知した。対象は残存期間1年超3年以下、3年超5年以下、5年超10年以下、25年超で、買い入れ額は前回から据え置いた。10年国債を0.5%の利回りで無制限に買い入れる指し値オペと先物決済に使われる受渡適格最割安銘柄(チーペスト)対象の同オペも継続した。
三菱モルガンの鶴田氏は、日銀の定例の国債買い入れが需給の引き締まりを示す結果となったことを受けて、「やや安心感が生まれ、先物や残存20年以下の現物債の下げ幅が縮小した」と指摘する。一方で、月末に40年債入札を控えていることもあり、年限の長い超長期債は上値が重い状態が続いていると言う。
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