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Wednesday, June 15, 2022

パレスチナ難民受入国のアラブ諸国、UNRWAの使命の修正を拒否 - ARAB NEWS

  • UNRWA高官は、同機関の「慢性的な資金不足」の理由の一つとして優先順位の変化を挙げていた

ナジャ・フーサリ

ベイルート: 国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)諮問委員会の会合が火曜日にベイルートで始まり、パレスチナ難民を受け入れているアラブ諸国は、 UNRWAが国連総会決議302(1949年)に基づく使命を引き続き管理することを主張した。

UNRWAは、アラブ諸国が受け入れている580万人以上のパレスチナ難民にサービスを提供している。受入国のレバノン、シリア、ヨルダン、エジプト、またヨルダン川西岸地区は、これらのサービスは「地域の安定要因」であると考えている。

ベイルートでの開催は初となるUNRWA諮問委員会の会合では、レバノンが議長国を務めた。 UNRWAが直面する財政危機と、財源を動員する方法が、同委員会の最優先議題となった。

25人の委員で構成される同委員会は、UNRWAの使命を遂行するうえでの事務局長に対する助言・支援を任務としている。

パレスチナ難民たちは、会合が行われたホテルの前で座り込みを実施し、 UNRWAが彼らの健康・教育の権利を確保するよう要求した。

UNRWAが提供するサービスは、初等教育・職業教育、一次医療、社会サービス、キャンプインフラ、マイクロファイナンス、武力紛争を含む緊急事態への対応などだ。

UNRWAのフィリップ・ラザリーニ事務局長は4月23日、パレスチナ難民に向けた言葉の中で資金調達の選択肢を示唆したことで、難民たちの間に彼らの目標の運命をめぐるパニックを引き起こした。同事務局長は「現在検討している選択肢の一つは、より広範な国連システムの範囲内でパートナーシップを最大化することだ」として、「そのようなパートナーシップは、不可欠なサービスとあなた方の権利を慢性的な資金不足から守ることができる可能性がある」と述べた。

同事務局長は「責任や検討中のプログラムを譲渡することはないし、UNRWAの使命を修正することもない」と強調した。

しかし、パレスチナ民族評議会の副議長でパレスチナ解放民主戦線の政治局員であるアリ・ファイサル氏は、難民たちの懸念は正当だと考えている。

同氏はアラブニュースに対し、「パレスチナの人々は、帰還の権利の基礎となる要素の一つとしてUNRWAを支持している。我々は、パレスチナ民族の権利と同機関独自の使命に矛盾し影響するもの全てを拒否する 」と語った。

同氏はラザリーニ事務局長に対し、UNRWAの使命の修正は国連総会の専権事項であるとして、UNRWAのサービスを国際機関に委任するという提案を直ちに撤回するよう求めた。

また、諮問委員会に対しても、特にレバノンに住む難民のニーズに応えるための安定した予算をUNRWAに確保するための計画を作成すること、シリアのキャンプの再建とガザ地区の破壊された家屋の再建のための資金を確保すること、パレスチナ難民の雇用に門戸を開くことを求めた。

ラザリーニ事務局長は、パレスチナ難民へのメッセージの中で、難民とUNRWA職員が直面している現在の状況を要約して「混乱と不満が高まっており、時にそれが怒りに転じている」と述べていた。

「今年は、非常に厳しい冬と、ウクライナ侵攻がこの地域の食料・燃料価格に与える影響が、あなた方が直面している日々の苦難を増している」

「私や前任者たちは毎年、サービスの中断を回避するための支援を寄付者に求めており、事務局長が支援を乞わなければならないことはほとんど慣例になっている」

「苦しい現実として、過去10年間、多大なアウトリーチと資金調達努力にもかかわらず、UNRWAが利用可能な資金は不足しており、一方でパレスチナ難民のニーズと運営コストは増え続けている」

「現在のUNRWAの慢性的な資金不足は、地政学的な優先順位の変化、新たな地域力学、新たな人道的危機の出現に加え、世界最長の未解決紛争に対する寄付者の疲労が重なった結果だ。これら全てが、アラブ地域の寄付者の一部に最近見られるような、パレスチナ問題の優先順位の明確な低下につながっている」

UNRWAのウェブサイトによると、2021年には280万人の難民が同機関の保健サービスの恩恵を受けた。

UNRWA諮問委員会の会合に先立ち、パレスチナ難民を受け入れているアラブ諸国はレバノン政府本部で会合を開き、ヨルダン、シリア、パレスチナ、エジプト、アラブ連盟の代表が参加した。

代表たちは寄付国に対し、UNRWAの予算の支援に向けた財政的義務を果たし、追加資金を提供するよう求めた。

また、アントニオ・グテーレス国連事務総長に対し、UNRWAが直面する財務赤字を補うために、国連が同機関に提供する予算を引き上げるよう求めた。

レバノン・パレスチナ対話委員会のバジル・アル・ハッサン会長は、改革が諮問委員会の議題であること、そして、UNRWAが難民受入国において現在雇用している2万8000人の職員が必要でないことを特に理由として、同機関内での雇用に対する政治的干渉を減らす方法が提案されていることを指摘した。

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