【ニューデリー時事】31日の駐留米軍の撤収完了期限が迫る中、アフガニスタンの実権を掌握したイスラム主義組織タリバンは、新政権発足に向けた準備を加速させている。 タリバン幹部によれば、これまで暗殺の懸念から、動向が秘匿されてきた最高指導者アクンザダ師が近く本格的に政治の表舞台に上がる見通しだ。 「間もなく公に姿を現すだろう」。AFP通信は29日、複数のタリバン報道担当者の話として、アクンザダ師が南部カンダハルにいると伝えた。また、ムジャヒド報道担当者はこれに先立つ28日、ロイター通信に対し、これまで米軍が担ってきた首都カブールの空港の管理権を撤収完了後すぐに引き継ぐと表明。その後「数日内」に全閣僚を発表すると述べた。 タリバンによる15日のカブール制圧以降、カタールで米国との和平プロセスの交渉に当たってきた政治部門トップのバラダル師が帰国するなど、タリバン幹部は続々と首都に集結。大統領経験のあるカルザイ氏ら崩壊した民主政権の有力者と会談を重ね、新政権の骨格作りを進めているもようだ。 ただ、タリバン幹部はロイターの取材に対し、アクンザダ師を頂点とする幹部評議会が政権運営に当たる可能性を指摘。評議会の指導力が強まれば、イスラム教の極端な解釈に基づく統治を修正することが困難になる恐れがあり、少数派や女性の権利に配慮した包括的な政治体制構築への懸念が国内外で広がりつつある。 また、約180人が死亡する自爆テロが起きた26日以降、過激派組織「イスラム国」(IS)系武装勢力のテロを米軍が阻止するケースが相次ぐ。 一部報道では、タリバンは既に当面の間の国防相、内相として古参幹部を指名。これまで空港や市内の警備に当たってきた米軍の撤収後、両相はタリバン戦闘員の規律徹底を通じた治安回復という喫緊の課題への対応に追われそうだ。
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