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Thursday, May 27, 2021

こころの書:「上達への一歩」「文学者の硯」「小中学生のひろば」 /東京 - 毎日新聞

 私の師は、文化勲章受章者の金子鷗亭先生とご子息の卓義先生、二人は親子でありながら異なる作風で、そこには芸術家としての矜持(きょうじ)が感じられました。長く一門に伝わる「師を否定せよ」の教えを身を以て具現されたのです。これは指導法にも通じて「卓義君は、細かくはいわないそうだね」と鷗亭先生、確かに卓義先生はポツリと「作品は円く温かく素朴が良い」とのみ、後は門人任せで各人の成長に委ねました。

 ただ、古典を大事にされたことは一緒で、例えば法帖(書の手本たる古典)を見る際、鷗亭先生は虫メガネを用い、卓義先生は「かご字」をとるようにと。いずれも古典をしっかり見ることを意とされてのもので、皆さんもぜひ参考に。

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