5月26日は約3年ぶりに日本各地で皆既月食が観測できる。しかも今年最大の満月とあって注目度は高く、多くの天文台や企業が生配信を行う。
月食は月が地球の影を通過することで欠けて見えたり、暗くなったりする現象。皆既月食は月全体が影の中に入り込み、月は暗い赤(赤銅色)に見える。
国立天文台によると、26日は午後6時45分ごろから月が欠け始め、8時9分に皆既食に。8時28分に皆既食は終わり、欠けた部分が徐々に小さくなっていく。部分食が終わるのは9時53分という。
NHKの科学番組「コズミックフロント」は公式Twitterアカウントで皆既月食が観測できる時間や方角、見え方を示した図を投稿した。東京で観測する場合の目安になるという。
当日は国立天文台(東京都)を始め、明石市立天文科学館(兵庫県)、県立ぐんま天文台(群馬県)、富山市科学博物館(富山県)など各地の天文台がYouTubeを使ってライブ配信を行う。専門家の解説付きで天文ショーを眺められる。
企業も趣向を凝らした配信を企画している。例えば「ウェザーニュースLiVE」は特別番組を配信。月が欠けていく様子や皆既になる瞬間を高感度カメラで捉える。
天体望遠鏡などを作る光学機器メーカーのビクセン(埼玉県所沢市)は、本社屋上に天体望遠鏡を設置してライブ配信。さらに撮影した月食の映像をバックに午後8時からシンガー・ソングライターの森恵さんが音楽ライブを行う。
同じく光学機器メーカーのサイトロンジャパン(東京都新宿区)は「皆既月食ライブリレー」を実施する。全国の天文ファンが撮影した月食の様子をWeb会議アプリ「Zoom」で集め、YouTubeで生配信するという試みだ。
企画には天文ファン向けWebメディア「天文リフレクションズ」を運営するリフレクションズ・メディア(福岡県福岡市)が協力。撮影者として約20人、他に自然科学に関心を持つ小学生と父兄、約70人が参加を希望したという(受付は終了)。
サイトロンジャパンは「ステイホームを求められる時期だからこそ、全国に天文ショーを届け、笑顔になれる時間を共有したい」としている。
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