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Thursday, December 3, 2020

東海第二 県民投票条例案 6月11日審議の県議会議事録 自民議員発言、削除の怪 - 東京新聞

 日本原子力発電東海第二原発(東海村)の再稼働の賛否を問う県民投票条例案を巡る県議会六月定例会の質疑で、いばらき自民党の議員が大井川和彦知事に、再稼働について県民の声を聴く手段としてパブリックコメント(意見公募)の実施を促した発言の一部が、議事録から削除されていることが分かった。県議会事務局は意図的な削除を否定するが、条例制定を求めた関係者からは疑問の声が上がる。 (宮尾幹成)

 条例案は六月二十三日の本会議で、自民などが反対し否決された。

 発言の削除が判明したのは六月十一日の本会議。県民投票に消極的な立場で一般質問に立った自民の加藤明良議員=写真(上)=が、知事の認識をただしたくだりだ。

 加藤氏は、知事が六月に茨城空港(小美玉市)の海外向け愛称を決めた際、県の有識者会議が提案した名称がパブリックコメントで不評だったことから当初案に戻した経緯に触れ、「最終的に県民の多くの反対意見があったので、意見を聞いて変更したという事例」と紹介。東海第二の再稼働問題でもパブコメを活用するよう検討を求めた。

 しかし、公開された議事録にこの発言は見当たらない。議会事務局によると、議事録作成を発注した水戸市の速記業者による原稿で落ちていた。

 事務局は原稿を音声記録と照合した上で、続く「多くの県民の意見を聞いて、知事が判断したという事例」との発言と実質的に同じと認め、削除されたまま議事録を確定する手続きをとったという。

6月23日、県民投票条例案を否決した県議会本会議の採決

6月23日、県民投票条例案を否決した県議会本会議の採決

 ただ、本会議と委員会で計七時間以上にわたった審議のうち、実際の発言が議事録で大幅に変更されたのはこの部分だけ。県民投票条例の制定を知事に直接請求した請求代表者の一人、徳田太郎さん(48)=つくば市=は「県民の声を知事の政策決定にどう反映させるかという重要な箇所がカットされており、偶然とは思えない」と指摘する。

 加藤議員は「意識して発言した部分で、私から削除を求めたことはないし、事務局から削除するとの連絡もなかった」と説明。条例案を所管した県原子力安全対策課は「この質問に関して議会事務局とやりとりしたことはない」と関わりを否定した。

 速記業者は「分からないし、仮に分かっても当方で答えるべきではないと思う。県議会に聞いてほしい」と話した。

 議会事務局議事課は本紙の取材に当初、インターネットの議事録データベースを修正する考えを示したが、その二日後、鈴木圭子事務局長が「発言者の意向も踏まえ、修正しないことにした」と伝えてきた。

 鈴木事務局長は「重複や単純な言い間違えなどは、事務局で作成した基準に基づいて修正することがある。今回のケースは重複に当たる。政治的圧力や特別な意図があったわけではない」と強調。「今後は誤解を招くことのないよう気を付けたい」と述べた。

 本会議や委員会の議事録と録画映像は、県議会のウェブサイトで閲覧できる。

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