[ニューヨーク 21日 ロイター] - 24日からの週の米株式市場では、25─26日の連邦公開市場委員会(FOMC)が最重要のイベントになる。現行サイクルで最後の利上げが予想される中、株高に及ぼす影響が注目されている。
S&P総合500種は年初来で約19%上昇。20日の終値は4534.87と、2022年1月に付けた史上最高値をわずか6%ほど下回る水準だった。
投資家の多くは、25─26日のFOMCで連邦準備理事会(FRB)が25ベーシスポイント(bp)の利上げを決定すると予想する一方で、FRB当局者がインフレの鈍化が続くとの確信を強めているという、ここ数週間の株高を支えてきた観測を裏付ける材料が出てくることも期待している。
アドバイザーズ・アセット・マネジメントのクリフ・コルソ最高投資責任者(CIO)は「市場の大部分は依然としてマクロ主導で動いており、インフレはなお運転席に座っている。FRBが何をし、何を言うかが重要だ」と語った。
穏やかなマクロ経済情勢とFRBの引き締め終了への期待から、アナリストの間では今年の株価がどこまで上昇するかについて見通しを修正する動きも出ている。
クレディ・スイスのジョナサン・ゴルブ氏は18日、力強さを増す経済見通しとテック・通信サービス業界の堅調な利益予想を理由にS&P500の年末目標を4050から4700に引き上げた。
ファンドストラット・グローバル・アドバイザーズのトム・リー氏は今月、年末目標を4825に上げた。ヤルデニ・リサーチのエド・ヤルデニ氏は今後18カ月で5400に達すると見ている。
同時に、年初にはほぼ避けられないと見られていた景気後退観測も後退している。
ゴールドマン・サックスは17日、今後1年以内に米国が景気後退に陥る確率を従来の25%から20%に引き下げた。先月にはS&P500の年末目標を4000から4500に引き上げている。
とはいえ、多くのストラテジストは依然として弱気で、発表が始まった企業決算でさえない内容が相次いだり、インフレの粘着性を巡るサプライズを警戒している。
ノーザン・トラストのシニアポートフォリオマネジャー、スニータ・トーマス氏は、インフレが予想以上に根強いとみて、ここ数カ月、株式へのエクスポージャーを減らしていると明かし、「顧客に対し、今はリバランスをする良い時期だと伝えている」と語った。
割高感が増していることも懸念だ。S&P500の予想PER(株価収益率)は現在20.8倍で、年初の16倍前後から上昇した。
しかし、ツァイ・キャピタルのクリストファー・ツァイCIOは「とんでもなく割高な銘柄は見いだし難い」と述べた。
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