IBMは10月19日(米国時間)、2022年第3四半期の業績を発表した。総売上高は141億ドル(約1兆9400億円)で、前年同期比6%増(為替変動の影響を除いた場合は15%増)。
今期の業績について会長兼CEOのアービンド・クリシュナ氏は記者会見で、「IBMコンサルティング事業では、デジタルトランスフォーメーションに対するお客様の需要を取り込み、2桁の増収を継続しました。ソフトウェア事業の収益も好調で、すべてのカテゴリーで成長を遂げました。そして、インフラストラクチャ事業は、zSystemsと分散型インフラストラクチャの両方で、今期も高成長を遂げました。当社の収益の強さは、地域的にも広範囲に及んでいます」と語り、「第1四半期から第3四半期までの好調な業績を受けて、今年度の収益予想を引き上げ、2022年度の収益が1桁台半ばを上回ると予想しています」と胸を張った。
第3四半期のセグメント別業績とハイライトは、次のとおり。なお、これ以降の%は、すべて前年同期比で、為替変動の影響を除いたものなのでご注意ください。
ソフトウェア事業
◎全体
売上高58億ドル、14%増
◎分野別
・ハイブリッド・プラットフォーム&ソリューション:8%増
・Red Hat:18%増
・自動化(Automation):3%増
・データ&AI:4%増
・セキュリティ:6%増
・トランザクション・プロセッシング:33%増
◎ハイライト
・Red Hatの18%増は、RHEL、OpenShift、Ansibleの市場シェア拡大による。
・今期の業績はAI Opsやマネジメント&インテグレーションの継続的採用を反映している。これには昨年からの買収企業の業績を含む。
・セキュリティでは、CloudPak for Securityが成長を牽引し、新製品Guardium Insightsの採用が進んだ。
・トランザクション・プロセッシングの33%増のうち、キンドリル向けの売上高が26ポイントを占める。
コンサルティング事業
◎全体
売上高47億ドル、16%増
◎分野別
・ビジネス・トランスフォーメーション:14%増
・テクノロジー・コンサルティング:17%増
・アプリケーション・オペレーション:17%増
◎ハイライト
・コンサルティングは、IBMが3年前のRed Hat買収以降、1400件近いRed Hatの契約を主導し、65億ドル以上の売上に貢献した。
・ビジネス・トランスフォーメーションの成長は、サプライチェーン、データ、顧客体験の変革に牽引されている。
インフラストラクチャ事業
◎全体
売上高:34億ドル、23%増
◎分野別
・ハイブリッド・インフラストラクチャ:41%増
・IBM Z:98%増
・分散インフラストラクチャ(Power、ストレージなど):21%増
・インフラストラクチャ・サポート:5%増
◎ハイライト
・ハイブリッド・インフラストラクチャの41%増のうち、キンドリル向けの売上高が9ポイントを占める。
・分散インフラストラクチャの成長は、Power 10サーバーとストレージが貢献。
地域別
・南北アメリカ:74億ドル、13%増
・EMEA(欧州・中東・アフリカ):40億ドル、16%増
・アジア太平洋:27億ドル、16%増
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