◆原稿を渡した後に…
高須:「少年ジャンプ+」の編集長をやられているなかで、“大事な局面でやってしまったミス”って、ありましたか?
細野:ミスというか、“ミスになりかけた”ことはあります。「週刊少年ジャンプ」(集英社)に、“「少年ジャンプ+」というアプリが始まるぞ”っていう予告を入れたんですね。だけど、その予告を掲載した段階では、まだアプリが完成していなかったんですよ。
高須:おぉ!
細野:いま思うと、なんでアプリが完成していないのに予告を載せてしまったんだろうと(笑)。でも、サービスが始まる前だったので、“なんとかなるんじゃない?”っていう感じでいました。
高須:見切り発車だったんだ(笑)。
細野:だから“よく間に合ったな”って、今でも思います。
高須:でもミスって、そのくらいなんですね。“原稿をもらって、どこかに忘れてしまう”みたいなことがあるのかと思っていました。
細野:さすがに原稿をなくしたことはないですね。
高須:昔の大先輩のなかにはいるんじゃないですか? 原稿を濡らしちゃったとか。
細野:うわさには聞いたことがあります。よく書き損じをする漫画家さんがいたらしいんですけど、描き上げた原稿を編集者に渡したあと、その漫画家さんが書き損じた原稿をビリビリに破ったんですね。そうしたら、原稿のページ数を確認していた編集者が「先生、1枚足りないんですけど……」って。破ったなかに原稿が混ざっていたんですね。
高須:うわ! 最悪やね。
細野:そこから(破ってしまった部分を)急いで描き直した、っていう話は聞いたことがあります。
◆新サービスで誰もが漫画家に!?
細野:最近、誰でも漫画が描けるWebサービス「World Maker」を編集部で作りました。前提として文章が必要ではあるんですけど、簡単なセリフやシチュエーションだけで漫画を作ることができます。例えば、今こうやって話している言葉を入力すると、勝手にコマ割りをしてくれるんですよ。
高須:ええっ!?
細野:いくつかの絵やパターンが用意されているので、コマに適当に当てはめると漫画みたいな形で作れます。
高須:すごい! 子どもが楽しく漫画を作れそうだね。今って、漫画家さんの数は減っていたりします?
細野:どうなんでしょう。むしろ増えているんじゃないですかね? でも、そこからもっと漫画家を増やしていきたいです。「World Maker」をいろんな人に使っていただけたら、すごい才能を持った方も絶対に出てくると思うので。そこをすくい上げたいと思っています。
高須:“才能を持った天才”っていうのは絶対にいると思います。「World Maker」で、才能があるのに埋もれている人を発見できるわけですね。
◆副編集長がめっちゃ優秀なんです
高須:自分を勇気づけてくれたり、支えになっているものってありますか?
細野:後輩ですね。僕の下に副編集長が3人いるんですけど、副編集長たちの言葉をめっちゃ意識しています。
高須:へえ~。いい先輩ですね。
細野:っていうか、副編集長がめっちゃ優秀なんですよ。しかも、めっちゃ口が悪いから怖いんですよね(笑)。思ったことをズバっというタイプで、「細野さん、最近緩くないですか?」「やる気がないんじゃないですか?」みたいなことを言われかねないなと思って、緊張感を持って仕事ができています。
後輩たちが真面目に仕事をしているのに、“あなたはちゃんと仕事をしないんですか”って思われたら最悪じゃないですか。
高須:そうですね。“この人は、誰よりも自分たちのことを考えてくれているな”って思われないといけませんよね。年齢差はけっこうあるんですか?
細野:一番近い人で4歳差ぐらいですね。
高須:じゃあ、大丈夫でしょう! 最近、何かグサッとくることを言われたんですか?
細野:“(あえて)言われないようにしている”感じです(笑)。考え事をしていると、ふと“後輩たちの目”が浮かんできて、“あいつらの目があるから、もうひと踏ん張りして頑張ろう”と思って仕事をしています(笑)。
高須:面白いね(笑)。
<番組概要>
番組名:空想メディア
放送日時:毎週日曜 25:00~25:29
パーソナリティ:高須光聖
番組公式Facebook:https://ift.tt/2l5MMEL
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