そんな中、ワクチンが予定通りに届かず、想定したスケジュールで接種ができないという問題が起きているんです。
４月３０日の福岡県・久山町。
運送業者が運んできたのは…。
◆運送業者
「確認の方、お願いします。マイナス７８．３℃、よろしいでしょうか？」
待ちに待ったワクチンです。
この日到着したのは１箱。
約９７５回接種できる量です。
◆久山町 健康課 大嶋昌広課長
「やっと来たなという気はしています」
というのも久山町では当初、この日から８０代以上の高齢者への接種を始める予定だったからです。
ところがワクチンの配送が想定より遅れたため、急遽、接種開始を１週間ほど後ろにずらし、５月６日からに変更する事態になりました。
▼久山町 健康課 大嶋昌広課長
「非常に迷惑を掛けることを説明して、ご理解頂きました」
ワクチン接種を心待ちにしていた、８０代の高齢者は…
Ｑ．（ワクチン接種が）遅れれば遅れるほど心配ですか？
▼久山町の住民（８１）
「それはやっぱりそうだね。長く生きようと思えば、やっぱり早く打った方が良かろうと思って」
こうした中、同じ日、政府は新たな方針を示しました。
◆河野規制改革相
「全高齢者が２回打つことができる量のワクチンを、６月末までにそれぞれ自治体にお配りをいたします」
高齢者へのワクチン接種を７月末までに完了させるため、政府は配送するワクチンの量を具体的に示し、ワクチンを６月末までに各自治体に届けると明言しました。
とはいえ、ワクチンの配送遅れで８０代以上の接種開始がずれ込んだ久山町。
その他の高齢者の接種スケジュールにも影響が及ぶのは、避けられそうにありません。
Ｑ．スケジュールがどんどん後ろにズレてますけどどう思いますか？
▼久山町の住民（６５）
「不満です！日本って先進国じゃなくて後進国なんだなって思うようになりました」
▼久山町の住民（７８）
「私ね、５月の終わりに名古屋に行きたいわけよ。（ワクチン接種を）ちょっと早くしたいけど、私にはまだ（ワクチン接種の）通知が来ていないよ」
二転三転する政府の方針に、その都度、町は計画の修正を迫られ、担当者は困惑を隠せません。
▼久山町 健康課 大嶋昌広課長
「他の町では接種クーポンが来ているのに、なぜうちの町は来ないのかという問い合わせが結構来ました。４月２６日の週に（ワクチンが）来るといって、結果、今日３０日にしか来なかったので、そういう形で今後５月１０日の週とか、１７日の週に来ると国は言っているけど、実際いつ来るのかというのを明確にする情報をもらえたらいいなと思っております」
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