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Monday, May 31, 2021

「ケリー本人が語るアンディとのライバリズムの真相」-F+ - THE SURF NEWS「サーフニュース」

F+(エフプラス)

今回はミックに代わってケリーが登場。ロスとは仲のいい友人同士で、序盤の何の話をしようか、のくだりで仮想通貨の話に乗ってきたあたりがケリーっぽいというか、振ったロスがさすがというか。ケリーの頭の中は投資家モードだからな。
ケリーという人は理論家というか分析家というか、対戦相手としてのコンペティター分析は非常に的確で聞いていて飽きない。30年以上にわたる近代サーフィンの歴史も彼自身が歩いてきた道なので、知識もバッチリだ。まぁ、空気は読まないと思うし、読んだらつまらないので、仕事としてのコメンテイターには向かないかもしれないけど、裏チャンネルなら(笑)。

さて、ココが冒頭で言ったように、よく考えたらオーストラリア4試合のメンズ優勝者は全部ブラジル人。イタロ、ガブ、フィリッペ、ガブ。まぁ、あの波であのジャッジするならああなるだろうな、とは思うけど、30年前ぐらいから徐々にオーストラリア、アメリカに次ぐ第3勢力になり、今やシーンを圧倒する存在になったブラジルに対抗できるのはどこなんだろう。当分はブラジル黄金時代が続きそうだと思う。

今回面白いのはライバリズムの部分かね。史上最強のライバリズム、ケリーとアンディの真相をご本人様が語る。まぁ真相とはいえ、一方的にケリーサイドの話なので、アンディがどう思ってたかは別の話ですけどね(笑)。最後の2エピソードもライブ感満載。相変わらずケリーのジョークは本人が思ってるほどウケないですけど(笑)。この人こういうの、話すより書いたほうがいいいと思うな。彼がニュースクールだったころのあくの強いオールドスクールとの確執話は、けっこういろいろある。

ではロスとケリーのディベート第20回、行きましょう。

1:ガブ、イタロ、フィリッペのほかに、ジョンジョン以外でワールドタイトル取れそうなのは誰か。

ケリー:難しい質問だね。例えばグリフィンとか、トップ5に入れれば決戦はホームスポットのロウワーだから波もよく知ってるし有利だとは思う。正直なところ彼ら以外には誰も浮かばないけど、あのフォーマットならグリフィンにもチャンスはあるといえるかもしれない。

ロス:そうだね。僕も同じ。今のところトップ5にはモーガンが入ってるけど、グリフィンとかカノアは上がってくるかもしれない。彼らはサーフランチでのサーフィンもいいし、メキシコとかでも自信をもってやれるはずだ。今シーズンはいろんなことが起きるシーズンになるんだと思う。トップ5に入れれば、グリフィンにもカノアにも25-30%ぐらいの可能性があるといえるかもしれない。

ケリー:グリフィンはパワフルで、特にフロントサイドのほうがいいと思う。問題点をあげるならフィリッペも同じだけど、スピードの違いかな。

ロス:ロウワーでは波の選択も大きく勝敗に影響するし、いいパフォーマンスが求められる。そうなるとイタロ、フィリッペ、ガブだけど、アンダードッグになるだろうコナー・コフィン、カノア、グリフィンあたりの中では、魅せるという部分でグリフィンが少し勝るように思うので、グリフィンなのかなと思う。

2:モーガン・シビリックは最終的にトップ5にとどまれるか

ロス:15位ぐらいに落ちるよとは言いたくないけど……新人には頑張ってほしいからね。90年代のシェイ・ロペスみたいにいい波を取る。彼は最強の新ウエイブマグネットだ。サーフランチはそのウエイブマグネットぶりを発揮する場所ではないし、あそこの波をよく知ってるとも思えないので、いい成績を期待するのは難しいと思う。もし彼が上位に食い込めば、それは超驚きだね。

Photo: WSL / CAIT MIERS

ケリー:個人的には彼が最終的にトップ5に入るかどうかは疑問だけど、サーフランチの波はとりわけ難しいわけじゃない。でも同じような波とはいえ、風なんかが影響すれば違ったものになる。その辺を合わせるのはグリフィンやカノアが特にうまい。彼らはトップ3と共にQFまでは行くだろうなと思う。モーガンは最終的にはトップ10あたりに入れると思うし、それはルーキーイヤーにしては上出来だ。

ロス:そうだね、彼は夢のようなシーズン序盤をスタートした。でもガブリエルとのファイナルはその先の難しさを象徴してたかもしれない。彼がハイスコアを出すにはサイズのあるプレミアムな波が必要だ。それでエクセレントレンジのサーフィンができる。ただモーガンがその波を待つ間に、ガブリエルはあらゆる波でアリーウープやエアーセクションを探し、スコアをあげていく。それらのテクニックがあるのはものすごく有利だ。そこがモーガンに対して「?」と思うところ。ガブリエルやフィリッペ、イタロと戦うにはエアーでも対抗できないと厳しい。

3:今のところガブリエルとカリッサがだいぶリードしているけど、彼らがワールドタイトルを取れないってことがあるのも新フォーマットの特徴。それはツアーにとっていいことか、リスキーなことか?

ケリー:それが今コアなファンや長いことツアーを見てる人々の間での論争の的だよね。もしガブリエルがファイナルズで優勝できなくて、ワールドタイトルを逃したら、それこそ大論争になると思う。そうなることへの必然性を説明するのは難しい。シーズン中に誰を相手にどれだけ勝ったとかじゃなくて、ただ1日のスーパーボウルに勝てばいい、って話だからね。

ロス:これはツアーをよりよく変えられるかもしれない可能性を秘めたシステムといえるんだと思う。もっと多くの注目を集められるし、スーパーボウルのようにエキサイティングだ。そして選手たちにはより強いプレッシャーがかかる。ファイナルズはステップアップのひとつだと思うし、とてもエキサイティングなものになると思うね。

ツアー最終のランキング1位にはワールドタイトルとは別の、例えばケリー・スレーター・トロフィーとかマーク・リチャーズ・トロフィーとか、別の賞と賞金を用意するのがいいと思う。確かゴルフがそういうのやってたと思う。だって10か月のツアーで最終的にリードをしてたんだから、それは評価されるべきだ。問題になってるのは10か月かけた結果が1日で変わるってことだと思う。だからこそ、10か月の結果にも評価を与えるべきだ。

ケリー:その特別賞のアイデアはいいね。ツールドフランスでの特別なハットやイエロージャージみたいな、そういうのは必要だ。トラッスルズはハイパフォーマンスが可能な波だからフェアだとは思うけど、僕は最終戦がパイプってのが気に入ってる。サーフィンのルーツ、歴史、命がけのチャージ、そういうことを考えるとあの波はエキサイティングだ。だから僕らはチョープーも好きなんだ。でも誰かが少しいい2フィートの波を取ったからワールドタイトルって話になると、それはちょっとこのスポーツをよく知るコアなファンには受け入れがたいところだと思う。でも別のトロフィーってアイデアには賛成。

4:強烈なライバリズムがなくなったことでツアーは面白くなくなった?

Photo: WSL

ケリー:人と人との敵意をむき出しにした戦いってのは、見ててエキサイティングだ。格闘技とかでよく見るけど、ものすごい緊張感が走る。でも戦いが終わればハグしたりハイファイブしたり、お互いをたたえあう。リングを出れば、海から上がればそれはおしまい。でも時にはリアルにいがみ合ってるふたりの戦いも、見てる分には面白い。

後年になってから僕とアンディは友人になったけど、実際には本当に嫌い合ってた時期がある。僕の友人がアンディとも友人だったりすると、何であいつと友達でいられるんだ、みたいな(笑)。もちろん彼も同じように思ってたと思う。壁を作って、相手のことを知ろうともしなかった。弱点を探して、怒らせようとばかりしてたと思う。今は例えばジョンとガブリエルはライバルだけど友人だ。でも時に敵意をむき出してひとつのものを争うこともある。

デレク・ハインドが昔トップ44のレビューとかやってた時に、ライバルのことも書いてて、シェーン・ドリアンにこの人が君のライバルみたいだけどって聞いたらしい。シェーンはその相手の名前すら知らず、それ、誰?そいつと試合で当たりたいって答えたらしい。そしてヒートで当たったら、シェーンはコテンパンにやられた。僕ら仲間内はそのことをみんなが知ってて、超笑える話だって思ってた。シェーン自身も思い出して笑う。でもそういう敵意あるふたりの戦いっていうのは興味がわくものだよね、

ロス:君とアンディ、完ぺきなサンプルだね。特にアンディ側の敵意は相当だったと思う。アンディにはちょっとダークサイド的な部分もあったから。ファンとしてはそのライバリズムは見ててとても面白いものだった。パフォーマンスだけじゃなく、もうひとつの要素としてね。

最近は表立ってそういうことを言う選手もいないから、強烈なライバリズムは消えたように見えるかもしれないけど、ジョンジョンとガブリエルはライバル関係にあると思う。トム・カレンとオッキー的な感じかな。サーファーとしても違うし、サーフィンそのものも違う。カレンは流れるようなサーフィンだしきれいなスタイル、物静かな男。オッキーはもう少し社交的だし、サーフィンも全く違うスタイル。レギュラーとグーフィー、それらの比較のコントラストはファンにとって興味深いものだ。ライバルと言ってもいつも双方で悪口を言い合う必要はないんだ。まぁそれはそれで面白いわけだけど。

ケリー:ジョンはおとなしい物静かな男だ。ガブもあまり多くは語らないけど、水の中じゃ悪魔的だ。どんな手を使っても勝ちに来る、最も冷酷なコンペティター。あのタイプはそう多くない。僕が戦った記憶の中では、ロビー・べイン、ポッツ……ほんの数人だけ。ジーク(イズキール・ラウ)がベルズでジョンに対してそういう感じだった。普通に行ったら勝てないのを知ってて、いろいろ言われるのも覚悟のうえであの方法を選んだんだと思う。

ロス:そう、だからライバルに敵意はマストじゃないんだよ。ガブはジョンに比べてよりコンペティティブだと思う。いつも状況を正確に分析して、どうやって勝つかを考える。ジョンはもっと自然体で、自分のサーフィンに大きなプライドを持ってるし、一番いいサーフィンをしようとする。結果的にそれが勝ちにつながることが多い。

ケリー:最後にふたつエピソードを。

ひとつは1990年にフランスのホセゴーでガーラックと当たったときのこと。彼がリードしてて、僕は何本かミスして、必要だったのは5点ぐらい。プライオリティは彼が持ってた。そこにパーフェクトな波が来た。そのヒートでのベストウエイブ。その時ガーラックがまっすぐ僕のところによってきて、お互いに波にパドル、僕から見て彼は波を逃しそうだったから、僕は彼のインサイドでパドル。
で、彼は波をミスして僕が乗った。テイクオフしたとき、自分の運の良さが信じられなくて笑いが出そうだった。だって普通にこの波に乗れば勝てたから。そうしたら彼は後ろで、出せる限りの最大の声でFxxK(ピー音)って絶叫。僕はレールを刺してちゃってワイプアウト。そのヒートは彼が勝った(笑)。なんだよ、みすみす自爆かよって(笑)。

もうひとつはポッツ。90年代、たぶん94年かな。覚えてるかどうかわからないけど、彼は当時ツインザーってのに乗ってた。フィンが4本ついてるやつ(ツインフィンに小さいフィンがふたつ追加されたもの)。波は小さくても面白いライトで、風で掘れる感じ。だからこのコンディションなら勝てると思った。
序盤僕がリードしてたけど、ポッツがいいライディングをして沖に戻ってきた。雨で寒くてビーチには誰もいなかったし、もちろんラインナップにも誰もいない。でも彼は今の僕とこのコンピュータの距離よりも近くに来て、肩と肩が触れ合う距離に座った。僕はとにかく、このテンションには付き合えないと思ったし、彼にはその前年か2年前ぐらいにラカナウで勝ってるから、ちょっとそのテンションはカンベンだった。
とりあえずジョークでもかまそうと思って、そのときMCがマーティン・ポッター、ユー・ニード・ライク・ア・ワンポイントスリー、とか言ったから、出せると思う? みたいに聞いた。とにかくその緊張感を破りたくて……でもすごく怖かった。だってポッツってあの感じで、でかくて毛深くて怖いじゃん。マジ怖かったなぁ(笑)。

30年もツアーにいればこんな話はいくらでもあるよ(笑)

F+編集長つのだゆき

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「ゲイで幸せな人を見たことがない」と極右派が発言、SNSが“幸せなゲイの人”の写真であふれる - フロントロウ

アイルランドの極右アクティヴィストの差別発言に、SNS上で多くのLGBTQ+の人々やアライたちが愛と笑いにあふれた反応をしている。(フロントロウ編集部)

ジェマ・オドハティにツイ民が総つっこみ

 アイルランドの極右アクティヴィストで、現地メディアでは陰謀論者とされたこともあるジェマ・オドハティが、ライブストリーム動画で「私は、ゲイで幸せな人を見たことがないし、知りもしません。惨めな生き方です。乱れたライフスタイルです。暗いライフスタイルです」と発言して、同性愛者であることは間違っているため同性愛者は幸せになれないという持論を展開。

 この動画がツイッターを通して拡散されると、LGBTQ+のツイッター民が続々と反応。幸せいっぱいな自分たちの写真に、ジェマが言うように、自分たちがどれだけ“惨め”かを語る皮肉コメントをつけてアップしている。

「本当に本当に惨めで、ジェマ、痛いよ」

「3年も惨めさでいっぱいの生活をしている」

「彼女は正しいよ。私たちはどう見ても惨めにしか見えない」

「慎重に...私たちは危険で乱れた人間ですから」

「的確だね! 私たちは本当に惨め」

「乱らで不幸せな妻と私は今日結婚5周年をお祝いします。これからももっと暗い日々が続きますように!」

 こういった当事者からのツイートには、ほかの当事者やアライから、「笑顔いっぱいで本当に惨めそうだね(笑)」「結婚記念日おめでとう! 5年も惨めな生活を送ったなんてかわいそう」などと、こちらもジェマの発言を皮肉るコメントが集まっている。

 ちなみにジェマ自身は、ヘイトスピーチのせいでTwitterからもYouTubeからも追放されている。(フロントロウ編集部)

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エアトリが急落、通期の営業利益予想を上方修正するも材料出尽くし感 - ニュース・コラム - Y!ファイナンス - Yahoo!ファイナンス

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「Google Chrome」大好き人間だから伝えたい“推し小技”--2021年上半期版(1) - TechRepublic Japan

宇宙の暗黒物質の詳細マップ公開で、予想外の問題が浮上 - MITテクノロジーレビュー

暗黒物質(ダークマター)を説明しようとするのは、あなたの家の中に住んでいる幽霊について説明しようとするようなものだ。それ自体は一切目に見えないが、それが動かしているものは見ることができる。唯一それを説明できるのは、直接は観測も計測も接触もできない見えない力だけである。

私たちが暗黒物質の存在を知っているのは、宇宙を取り囲んでいる暗黒物質が及ぼす影響を観測できるからだ。科学者たちは、宇宙の約27%が暗黒物質でできていると推測している(68%が暗黒エネルギー、残りの5%が通常物質およびエネルギーだ)。この捉えどころのない物質は正確にはどこにあるのか?そしてそれは宇宙でどのように分布しているのか?それが皆の頭の中にある問いだ。

「ダークエネルギー・サーベイ(DES:Dark Energy Survey)」と呼ばれる国際プロジェクトは、この問いに答えを出すための取り組みだ。DESは先日、宇宙にある暗黒物質の最も巨大かつ詳細な地図を公開したばかりだ。地図の作成にあたっては、アルバート・アインシュタインの一般相対性理論まで遡る物理学の考え方と、現時点ではしっかり整合性が取れない予想外の発見もいくつかあった。

DESでは、暗黒物質をマッピングするにあたっての代用として、できる限り多くの銀河を画像化しようとする取り組みである。暗黒物質の重力はこれらの銀河の分布のあり方に強い影響を与えているため、科学者らは銀河の位置から暗黒物質の密度が高い場所を推測できる。2013年8月から2019年1月にかけて、多くの科学者たちがチリにある4メートルのヴィクトル・M・ブランコ望遠鏡(Victor M. Blanco Telescope)に集結し、近赤外線で空を観測した。

今回の地図作成には重要なポイントが2つあった。1つ目は、単純に宇宙全体における銀河の位置と分布を観察することだ。銀河の配置は、暗黒物質が最も集中しているのはどこなのかを科学者たちが突き止める手がかりになる。

2つ目は宇宙空間を移動する暗黒物質によって生じる「重力レンズ」を観測することだ。重力レンズとは、まるで虫眼鏡を覗いた時のように、銀河から放たれる光がの重力で引き伸ばされる現象のことである。科学者たちは重力レンズを利用することで、実際に暗黒物質がその付近の空間をどの程度占めているのかを推測できる。光の歪みが強いほど、暗黒物質が密集していることになる。

最新の調査結果は、延べ345晩以上にわたって2億2600万個を超える銀河を観測して集計された、DESの最初の3年間のデータから導き出された。「現在、南天球の4分の1以上に渡る暗黒物質をマッピングできました」と、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドンおよびパリ高等師範学校(École Normale Supérieure )の研究者で、DESプロジェクトの主導者の1人でもあるナイアル・ジェフリー博士は話す。

dark matter map
最新の結果を反映した、DESの暗黒物質マッピングの現状。明るくなっている部分は最も暗黒物質の密度が高く、暗い部分は密度が低いことを示している。

今回のデータは、いわゆる「標準的宇宙論モデル」と概ね合致している。標準的宇宙論モデルでは、宇宙はビッグバンによって誕生し、全体の質量エネルギーの95%は暗黒物質および暗黒エネルギーでできていると仮定されている。今回の新たな地図により、これまでは見えなかった宇宙における広大な暗黒物質の構造の一部を、科学者たちがより詳細に研究できるようになった。地図上の最も明るい部分が暗黒物質の密度が最も高く、非常に密度が低いボイド(空洞)の周囲にクラスター(銀河団)とハロー(銀河を包み込むように球状に分布している領域)を形成している。

だが、予想外の問題もいくつか浮かび上がってきた。「宇宙は我々の予想よりもなめらかなのではないかという手がかりを発見しました。これらの手がかりは、他の重力レンズ実験でも観測されています」と、ジェフリー博士は話す。

これは一般相対性理論で予測されていなかったことだ。一般相対性理論に従えば、暗黒物質はもっと密度が高く、もっと不均等に分布しているはずだ。公開されている30ページに渡る論文で著者らは、「このエビデンスは全くもって確定的なものではないが、我々は新たな物理学の始まりのきっかけを目の当たりにしているのかもしれません」と述べている。宇宙論研究者にとっては、「アインシュタインが説明した重力の法則を変えることに相当するものかもしれません」。

もしそれが本当なら影響はあまりにも大きく、慎重な姿勢が何よりも重要だ。なぜなら、実際のところ、私たちが暗黒物質について知っていることはあまりにも少ないからである(なにしろ、まだ直接観察できていないのだ)。例えば、「仮に付近の銀河が複雑な天体物理学の影響によって不思議な形で整列しているとすると、重力レンズを用いた私たちの研究結果は誤解だったということになります」とジェフリー博士は書いている。

言い換えれば、今回の暗黒物質の地図に歪みを与えるような結果をもたらした、何らかの風変わりな説明が付けられる可能性は大いにあるということだ。そしてそれは、一般相対性理論と両立するものかもしれない。そうなれば、アインシュタインが正しいという前提でこれまでの生涯を研究に費やしてきた天体物理学者たちは、心の底から胸をなでおろすことになるだろう。忘れてはならないのは、一般相対性理論は長年に渡ってさまざまな試練に直面してきたが、そのどれも見事にクリアしてきたということだ。

今回の研究結果はすでに波紋を呼んでおり、今後はさらに複数のDESデータの公開が控えている。「すでに天文学者らはコズミック・ウェブの構造研究に今回の地図を利用しており、銀河と暗黒物質の繋がりに関する理解を深めようとしています」とジェフリー博士は話す。今回の研究結果が実際には取るに足らないものなのか、それとも私たちの宇宙に対する理解が大きく書き換えられようとしているのか、そう遠くないうちに答えを知ることができるのかもしれない。

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科学&テクノロジー

おとなの週末:実は親和性が高い「カレー×音楽」を注目のミュージシャンが語る![中編] - 毎日新聞

注目店が揃い踏みする「おとなの週末」。6月号はカレーの大特集だ。一方、今の音楽界で注目といえば、精度の高いサウンドメイクで幅広い層から支持を得る4人組ロックバンド・FIVE NEW OLD。メンバー屈指のカレー好きであるWATARUさんとSHUNさんにお話を伺う中編です。

創造性が刺激されるカレー作り

カレー特集が好評の「おとなの週末」6月号。みなさまも手に取ってくださっただろうか。

かねてよりカレー好きを明言するバンドメンバーから、カレー作りにハマっているWATARUさん(ギター&キーボード)と、コロナ前はカレー店巡りを楽しんでいたというSHUNさん(ベース)にカレーと音楽についてお話を伺った。

バンドとしてカレーの如く進化を続ける彼らにとって、カレーとはどんな存在なのか。引き続き、『Japanese Spice Curry wacca』でお話を伺った。(本文中、敬称略) 前編はこちら _MG_0627_1622213879 カレー好きとあってインタビューは終始笑顔で進行。
写真左がギター&キーボードのWATARUさん、右がベースのSHUNさん ――前回は、カレー作りは試行錯誤の連続だからどんどんハマるというお話でした。

SHUN「ミュージシャンがなぜカレー作りにハマるんだろうと不思議に思っているんです。

僕はGReeeeNとも一緒にお仕事をしているんですけど、ボーカルのHIDEさんがパーソナリティを務められているラジオにスパイス料理研究家の一条もんこさんがゲスト出演されました。そのとき、スパイスと楽器や音楽の共通項について盛り上がっていたんです。

同じスパイスでも、産地が異なると風味や味わいが変わるそう。例えば、フェンダーというギターがアメリカのどこでいつの年代に作られたかで音が違ってくることがあります」

WATARU「いきなりすごいマニアックな話になったね(笑)」

SHUN「産地による違いにこだわったり、選択肢がいろいろあるところが、ミュージシャンの音楽を作る脳とカレー作りの脳の感覚が近いのかなと思って。

創造に向かっていく力というか、自分の目指すものに対していろんな工程を選びながら作っていくことで、オリジナルのものができあがるのかなと感じます」

――カレーを作ることで楽曲のアイデアが生まれることもあるかもしれませんね。
なお、FIVE NEW OLDは「ONE MORE DRIP(日常にアロマオイルの様な彩りを)」をバンドコンセプトとして掲げていらっしゃいますが、ご自身の生活の中で彩りを感じられるときはありますか?

SHUN「特に去年のコロナ禍では、家にいる時間が長かったこともあり、生活にどう彩りやハリをもたせようかということを考えたんです。

例えば朝起きて窓を開け太陽の光を浴びたり、きちんと掃除機をかけたり、豆から挽いたコーヒーを淹れてゆっくり飲む時間を大切にするとか、もう“ひと手間”かけた暮らしを心がけることで生活が豊かになると感じました」

WATARU「そうですね。やっぱりわざわざ手間をかけるということがとても大事で。音楽を丁寧に作ることはもちろんですが、それと紐付いて料理する時間とか、一つひとつを手間ひまかけて取り組むことが自分自身にとってもすごくいい栄養剤になるんです。

食べて美味しいと、やっぱり作ってよかったなと思いますし。それが僕が『ONE MORE DRIP』している瞬間ですね」 _MG_0596_1622215451 コーヒー好きでもあるおふたり。「おと週」6月号ではコーヒーの特集も掲載している ――カレーを作り始めて変わったことはありますか?

WATARU「自分で作るようになってから、改めてカレーは身体にいい食べ物だと認識しました。スパイスが身体にジワッときてあたたかくなってくるとか、食べ終わって汗がだんだん引いていく感じもいいんですよね」

――カレー後は清々しい気分になります。SHUNさんは身体へのアプローチで何か変わったことはありますか?

SHUN「僕は最近、健康食にハマっていて。玄米を自分で発酵させたり、野菜を食べたり、お味噌とかの発酵食品をちゃんと摂取しようっていうモードに入っていて、いろいろ調べています」

――それは自身の身体と向き合えているということですか?

SHUN「はい。去年はずっと家にいたから余計に。ツアーとかで外に出るとお弁当だったり、コンビニで何かを食べなきゃいけないことがあります。そんななか家に帰ってから玄米を食べると、「身体が喜んでる⁉」と思うことが多くなって、さらに興味が出たというか。

スパイスも身体がすごく欲しているなとサインを感じる時があって。ふだんは気づきにくいだけで、身体にとってやっぱり必要なものなんだと思うことがあります。

なので、スパイスの作用にすごく興味はあるんですけど、何がどういう味なのかも含めて一つひとつ勉強していこうと思っています」

――WATARUさんはスパイスからカレーを作られますが、使われる時ってどうされていますか?

WATARU「種類がめっちゃ多いのでどれを使おうか毎回悩むんですけど、そいつを外さなければ崩れることはないと絶対使うスパイスは3〜4種類あります。

あとは、SHUNくんが言ったとおり、それが身体にどんな作用があるのかは調べたいと思いました」

SHUN「より深く知ることができるもんね」

WATARU「そのうち作るカレーが薬膳カレーみたいになってきたりして(笑)」

SHUN「そうだね(笑)」

カレー好きのおふたりがイチオシのお店とは

――「おとなの週末」6月号では、様々なカレーを紹介しています。普段カレーはお店で召し上がりますか?

SHUN「外で食べていますが、前編でお話ししたMASAYAが冷凍してカレーを送ってくれたりして、今は週1〜2回はカレーを食べてます」

WATARU「SHUNくんは昔からカレー好きの人ってイメージがありましたね」

SHUN「僕は5年前に札幌から上京して、FIVE NEW OLDと一緒に仕事をするようになり、サポートメンバーを経てメンバーになったんです。

その間は特に、カレーをよく食べていた気がします。疲れると身体がスパイスを求めるというか。スパイスってリフレッシュ効果みたいなところもあるじゃない?」

WATARU「わかる! むちゃくちゃあります」

SHUN「環境が変わったこともあって、無意識に食べていたのかな」

――SHUNさんはご自身でカレーは作らないんですか?

SHUN 「MASAYAに『今回のカレーは特に良かった!』と伝えるとレシピを教えてくれるので何度か作りました。

無水カレーが好きで、特に去年のステイホーム期間はハマりましたね。スパイスカレーにも挑戦しようと思ったんですけど、僕にはまだスパイスを使うのは難しい印象なのでカレー粉を使って作っていました」

――外で食べるときはどこに行かれるのでしょうか?

SHUN「三宿の『ビストロ喜楽亭』という、“つぼ焼きかれー”のお店が好きで行きますね」

――欧風カレーのお店ですね。カレーパンも美味しい。

SHUN「そうそう、美味しいですよね。今はいろんなカレーにハマっていますが、元々は欧風カレーが好きだったので。たまに無性に食べたくなって行くんです」

――WATARUさんはどこがお好きですか?

WATARU「地元が兵庫県で、尼崎市の塚口にある『アングル』という欧風カレーのお店にずっと行ってました。

ここのエビカレーがすごく好きで、よく食べてましたね。喫茶店のような落ち着いた雰囲気があるお店で。カレーを食べに行ってゆっくりするという空気感も含めて、その空間がすごく好きでした」

SHUN「食べ続けたくなる味ってあるよね。ひと口めからトップギアで『うまい!』という食べ物って、食べ終わる頃には疲れちゃったり、もういいかなって思うことがあるんです。

音楽もそうなんですけど、よりシンプルなほうが長く聴けたり、生活に馴染むんですよね。FIVE NEW OLDの音楽もそういうことを意識しながら作っているんです。

『喜楽亭』もそういう意味で、何度でも食べたくなるような味なんです」

――お二方ともそういう原点回帰できるお店があっていいですね。

ストックを蓄えることで表現者として深まる

_MG_0838_1622215691 今回インタビューをさせていただいた『Japanese Spice Curry wacca』のご主人・三浦智輝さんと SHUN「僕たちは全員が曲を書くのですが、最近音楽を作る上で大事だなとすごく思っているのが、いいリスナーであるべきということです。

いい音楽を聴いていると、ああいう感じにしたいと想像力が膨らみますし、いろいろなレパートリーが引き出しにあればそれをどう使うか。あらゆる方向から考えられることが、いい音楽を作る人の共通点だと強く思うんです。

カレーもまさにそうで、いろんなお店で食べてこう作りたいという理想に向かっていくのが近いのかな。たくさん食べている人のほうが味の再現性も含めてあるというか」

WATARU「僕はどちらかというと“作る専”なんですが、カレーに関してはSHUNくんにいろいろ教わっています。
SHUNくんにもらった牛スジカレーがむっちゃ美味しくて!」

SHUN「WATARUくんが自作のカレーをメンバーの家まで届けてくれたことがあって。品評を求められましたが(笑)、それがすごく美味しくて、そのお返しにと牛スジカレーを渡しました」

WATARU「電動自転車を買ったタイミングだったので、これはいいと思って届けました」

SHUN「うちの近所で仲良くしていただいているイタリアンがありまして。牛スジの煮込み料理が余った時に作るカレーをまかないみたいな感じでくれるんです。正式なメニューではないので、なかなか食べられないんですけど。

WATARUくんはきっと、この牛スジカレーを食べたとき、どうしたらこうなるのかなって考えたと思うんです」

WATARU「そうですね(笑)。美味しいカレーがたくさんありすぎて、やってみたいことが尽きないんですよね、本当に」

――WATARUさんが思う理想のカレーってあるんですか?

WATARU「『カレーフェス』でスリランカカレーを食べてから好きになって、もともとはあの味を再現したいという思いがありました。

でもいろいろなカレーと出合っていく中で、そこだけじゃない、その要素を持った何かをずっと求めるようになって止まらなくなり、「よしできた!」というのがないんです。

今日もこちらの『Japanese Spice Curry wacca』さんでカレーをいただいたら、自分の中で新しい世界が広がり、次はこういうものを作りたいとなるんです。それくらいクリエイティブな料理なんですよね、カレーって」 _MG_0685_1622215129 三浦さんからカレーの説明を受けるおふたり。聞く表情は真剣そのもの。
次回はついに実食!! ――WATARUさんのカレーへのワクワク感が伝わってきました。次回はお楽しみの実食と引き続き音楽とカレーのお話を伺います。 FiNO_MUSICWARDROBE_Aphoto_FIX_1622475251 FIVE NEW OLD ■FIVE NEW OLD
2010年、兵庫県神戸市で結成。R&B/Black Music/Gospel/AOR/Alternative Rockなどの要素を昇華させたワールドスタンダードなポップサウンドを展開。2017年「BY YOUR SIDE EP」でメジャーデビューし、2021年4月には4枚目のフルアルバム『MUSIC WARDROBE』をリリース。『サンカット(R) プロディフェンス』(コーセーコスメポート)のCMソング「Summertime」やボーカル&ギターのHIROSHIさんが役者に初挑戦したドラマ『3Bの恋人』の主題歌「Hallelujah」など、多数の楽曲タイアップを担当。
HIROSHIさんとWATARUさんによるアコースティックツアーが、6月18日(金)に兵庫・music zoo KOBE 太陽と虎※、6月19日(土)は兵庫・Kiss FM トアロードアコースティックフェスティバル vol.3 (EVENT)、6月25日(金)には東京・LIVE HOUSE FEVER※。
※チケット抽選先行あり
7月18日(日)に札幌・PENNY LANE24で「MUSIC WARDROBE tour」、7月23日(金)には大阪・心斎橋BIGCATで「10th Anniversary Live”5 will give you 10”」を開催予定(いずれも振替公演)。
https://fivenewold.com/ 撮影協力/『Japanese Spice Curry wacca』

出汁カレー、無水チキンなど、定番のカレーは4種類。土曜限定の海鮮カレーや夜のコース料理など、クリエイティビティに満ちたカレーと料理で世のカレー好きを唸らせている。

[住所]東京都中央区八丁堀2-19-7
[電話]03-6262-8883
[営業時間]11時半〜15時※売り切れ次第終了、18時〜20時
[休み]日
[予約]夜のみ可
[交通]地下鉄日比谷線ほか八丁堀駅A5出口から徒歩5分
https://twitter.com/sekime_wacca 前編はこちら!! 撮影/おざわあきこ _MG_0692_1622215882 いただきます!! _MG_0660_1622218002 三浦さんと談笑するおふたり

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可変式望遠レンズの実力は? 「Xperia 1 III」のカメラであれこれ遊んでみた:荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(1/3 ページ) - - ITmedia

Xperia 1 III 細長いスタイルが定着した「Xperia 1」シリーズ。IIIでは望遠カメラ周りに注目

 スマホカメラは進化する過程で「デジタルカメラ」とは別方向に大きくかじを切って成功したけど、そんな中、あえてデジタルカメラとして扱える、本格的な撮影に対応できるものを作ろうというソニーらしいコンセプトで登場したのがXperia 1シリーズなのである。当初はその志に追い付けない感があったけど、目指すところがあるというのは大事で、年々着実に進化しているのだ。

 今回の大きな進化は「トリプルカメラだけど実質クアッド」ってとこと、2つに分かれていたカメラアプリが統合されたこと。この2点を中心に見ていきたい。

 なお、レビューでは発売前の試作機を使用している。

実質クアッドカメラのXperia 1 III

 Xperia 1 IIIは見ての通り、3つのカメラを搭載している。上から順に超広角カメラ(16mm相当)、広角カメラ(24mm相当)、望遠カメラ(70mm/105mm相当)である。

Xperia 1 III トリプルだけど実質クアッド

 この望遠カメラが新しい。これは内部に光学ズーム機構を持っており、70mm相当と105mm相当を切り替えて使うのだ。ソニーでは可変式望遠レンズと言っている。これ、ちょっと分かりづらいのだけど、70mmと105mm相当の2段階のステップズームと思っていい。使う側としては実質クアッドカメラなのだ。

 では超広角から105mm相当の望遠まで順番にそのズームっぷりを見てみたい。超広角は16mm相当でF2.2。イメージセンサーは1/2.6型で1200万画素だ。これは従来と同じ。

Xperia 1 III 16mm相当の超広角カメラ

 続いて、広角カメラ。メインカメラとなるのでちょいと高性能で、レンズは24mm相当でF1.7と明るく、イメージセンサーサイズも1/1.7型とちょっと大きめで1200万画素。いまひとつカラっと晴れてくれなかったのでコントラストは低めだけど、写りはナチュラルでいい感じ。

Xperia 1 III メインカメラとなる広角カメラで撮影。最も階調が豊かで高性能なカメラがこれ

 3番目は望遠カメラの70mm相当の方。広角カメラからは2.9倍となる。イメージセンサーは1/2.9型。超広角カメラのセンサーより少し小さいが、前モデルの望遠カメラよりは少し大きくなり、画質も上がった。F値はF2.3に抑えられている。

Xperia 1 III 70mm相当の望遠カメラで撮影。快晴ならもうちょっとキリッと写ったはず

 最後は105mm相当。70mmの1.5倍であるが、最後のひと伸びって感じでうれしい。F値はF2.8と70mm相当に比べるとちょっと暗くなるけど、スペック的には悪くない。

Xperia 1 III 105mm相当の望遠カメラで撮影。ここまで撮れれば十分

 こうなると24mmと70mmの間がちょっと離れているよね、50mm相当くらいが欲しいよね、となる。ソニー的にはそこは「AI超解像ズーム」(AIを利用して補完する)を使い、クオリティーを上げたという。そこで48mm相当(広角カメラの2.0x)で撮ってみた。

Xperia 1 III デジタルズーム(AI超解像ズーム)で48mm相当にしてみた
Xperia 1 III ディテールは甘くなるけど、不自然さはあまりなくて十分使える。これはよい

 何だかんだいってディテールは少し甘くなるけど、「AI超解像」というだけあってデジタルならではの不自然な感じは軽減されている。良いことである。今後、この手のデジタルズームの技術ってすごく重要になっていくと思う。

望遠カメラを使いこなそう

 気になる望遠カメラは当然、光学式手ブレ補正付きで、Dual PD(つまり像面位相差AF)でAFも速くなった。これは期待できそう。まずは走ってくる電車を連写だ。

 連写はAF/AE追従で秒20コマと超高速。ただしこれは広角カメラのみ。望遠カメラでは秒10コマとなる。ちょっと残念。で、105mm相当で連写したのがこちら。

Xperia 1 III 走ってくる特急列車をリアルタイムトラッキングAFで追い続けて連写

 AF-Cモードで被写体をタップしてリアルタイムトラッキングをかけてやると、きっちり追い続けてくれる。

Xperia 1 III 105mm相当の望遠で連写した中の1枚。少しディテールは甘いがキッチリ撮れている

 さらに被写体ブレを防ぐためにシャッタースピード優先にして1/1000秒で撮影。

Xperia 1 III かけぬけていく電車をきっちり捉えるため、シャッタースピードを上げて撮影

 手前にかぶったワイヤにAFが引っ張られることなく、ちゃんと車体を追い続けてくれた。

Xperia 1 III 手前のワイヤにとらわれることなく、ちゃんと電車のフロントを追い続けてくれた。これはよい

 ただ、ローリングシャッターのゆがみには注意。望遠カメラのセンサーはけっこう出ちゃうのだ(逆に広角カメラでは高速で動く被写体を撮ってもほとんどゆがまない)。さらに、70mm相当の望遠で撮った鶏もどうぞ。

Xperia 1 III 鶏の顔を認識(鳥認識AFは持ってないので、動物と判断したのかも)したの図。おかげでフェンスではなく顔にフォーカスが合っている
Xperia 1 III 70mm相当で鶏の顔を。けっこう近くの被写体でも撮れるので、望遠カメラの使い道は広い。写りもすばらしい

 望遠カメラはけっこう寄れるので花も撮れる。

Xperia 1 III 105mm相当の望遠であじさい。望遠カメラはモノの形がきれいに出るので、こういうときによいのだ

 70mm相当はポートレート撮影にもちょうどよい焦点距離だ。

Xperia 1 III 70mm相当の望遠カメラで撮影。天候はよくなかったけど、色もディテールも悪くない

 センサーが小さい分、高感度時の画質はちょっと不満ではあるが、前モデルの望遠カメラより良くなっており、撮影の幅が広がったって感じ。

2つのカメラアプリが融合して使いやすくなった

 もう1つのトピックはカメラアプリ。Xperia 1 IIは通常のカメラアプリと、アップデートで後から追加されたPhotography Proという2つのアプリがあり、使い分ける必要があった。カメラアプリは他のXperiaと同じ「スマホカメラ」っぽいアプリ。Photography Proは露出を自分でコントロールできる「本職カメラ」っぽいアプリだ。

 ただ、カメラアプリは「動物瞳認識AFが使えない」「超高速連写が使えない」、逆にPhotography Proはスマホカメラならではの「インカメラ・ぼけ・動画」を使えないという欠点があり、使い分けが面倒だった。

 Xperia 1 IIIでは両者が融合。カメラアプリは「Photography Pro」1つになり、そのBASICモードが従来の「カメラアプリ」となった。こんな感じで切り替えて使う。

Xperia 1 III BASICモード。画面はスマホカメラアプリらしく丸いシャッターボタンもある
Xperia 1 III 画面上のダイヤルを回す感じで撮影モードを変える。AUTO以下はPhotography Proのユーザーインタフェースに切り替わる
Xperia 1 III プログラムオート(P)にすると画面デザインがガラリと変わる。常に露出が表示され、右側はシャッターがなく現在の撮影設定が表示されタッチでさっと変えられる

 操作系は変わるが、写りの差はそれほどない。

Xperia 1 III BASICモードで撮影。シーンを認識して自動的に「ソフトスナップ」になり、明暗差が大きいのでHDRがオートでかかった
Xperia 1 III プログラムオートで撮影。階調の調整はDROにしたので背景が少しトんでいるが、その分ナチュラルな写り

 PSMの各モードでは露出補正やホワイトバランスやISO感度のマニュアル設定など細かいコントロールができる。まずはこれらのモードでいろいろ撮ってみたい。一番の特徴は、画面の右側がさまざまな撮影設定で埋まっていてシャッターボタンがないこと。

Xperia 1 III シャッターボタンがないので、このモードの時は側面(というか上面)のシャッターキーを押す。半押しも可能だ
Xperia 1 III 横位置で構えると上面にくるシャッターキー。これで撮影。またこれを長押しするとカメラが立ち上がるので便利

 このモードのときは側面のシャッターを押すのだ。だから両手で構えないと安定しないし、縦位置で撮るときはちょっと不便。その代わり、細かいセッティングをさっと変えられるし、常に現在の設定が見えているので、カメラを知っている人には扱いやすい。

 個人的にはAF-ONボタンがいい。AF-Cモードにしてこれをタップすると、リアルタイムトラッキングAFが働きフォーカスを合わせ続けてくれるのだ。ソニーのミラーレス一眼「αシリーズ」にも「AF-ON」ボタンはついており、私もαを使うときは愛用している。これは犬の瞳にフォーカスを合わせ続けている図。

Xperia 1 III AF-CモードでAF-ONをタップすると、被写体を追い続けてくれるので、動物を撮るときにいい
Xperia 1 III 事情があって保護された子犬。現在里親募集中だそうです。ちょっとディテールが甘いのは、室内のためISO感度が上がったから

 Photography Proのモードではカメラを知っている人ほど使いやすいのが特徴。例えばレンズの切り替えだ。4つの焦点距離が35mm判換算時の数値で表示され、さらにその中間に合わせたいときも、フルサイズセンサーのカメラを使っている人に分かりやすいよう、35mm判換算の焦点距離で表示してくれるのだ。

Xperia 1 III 24mmの広角カメラを50mm相当のデジタルズームにセットした図
Xperia 1 III AI超解像ズームのおかげで多少ならデジタルズームをかけても十分なクオリティーで撮れる。逆光気味だったので+1/3の露出補正をかけた

 ISO感度やホワイトバランス、シャッタースピードをマニュアル設定できるのもいいところ。夕日がキレイだったので印象的に撮ろうと、ホワイトバランスを太陽光にし、マイナスの露出補正をかけて撮ってみた。

Xperia 1 III 夕焼けがきれいだったので−1の補正をかけ、ホワイトバランスを太陽光にして撮ってみた
Xperia 1 III 夕焼けは少しマイナスの補正をかけてやると赤がきれいに出る

 反対にBASICモードは普通にスマホカメラなので、細かいことは考えずに気楽に撮るのにいいし、スマホならではのぼけモードも使える。特に望遠でぼかすといい感じのポートレートになるのでおすすめ。傘を差しているという難しい条件だったけど、iToFが頑張ったのだろう。傘の一部がうまくに認識されないくらいで済んだ。

Xperia 1 III 傘があるので不安ではあったけど、ぼけモードを駆使して雨のポートレートを。傘の一部以外は完璧

 インカメラを使った自撮りもBASICモードオンリーだ。

Xperia 1 III インカメラを使えるのはBASICモードのみ

 ポートレートセルフィー機能で背景をぼかす&ビューティー機能で撮ってみた。

Xperia 1 III ポートレートセルフィーで背景ぼかし&ビューティーな自撮りを。インカメラ側にはiToFがないのでエッジがちょっと微妙だった

 動画もBASICモードで撮る。

Xperia 1 III 動画は4Kまでだが実にナチュラルで良い。BASICモードで撮るべし
手ブレ補正もよく効くし、写りも自然(もやっとしているのは雨が降っていたからです)

 本格的に映像作品を撮りたいときは、「Cinema Pro」を別途起動することになる。

本職デジタルカメラらしい自然な写りに注目

 では最後にそれ以外の作例を。まずは料理。これはBASICモードで撮影。料理と認識された。

Xperia 1 III ラーメンをBASICモードで。料理と認識された。気軽に撮るときはシーン認識があるBASICモードがいい

 続いて夜。イマドキ流行のナイトモードは持ってない。おかげで黒がぎゅっと締まった夜景らしい夜景を撮ってくれる。

Xperia 1 III 夜の団地。イマドキのスマホみたいに暗部を明るくしたりはしない。本職カメラで撮るとこんな感じなのだ

 さらに70mm相当で夜の公衆電話を。この望遠カメラはけっこう寄れるのでつい使ってしまう。

Xperia 1 III 70mm相当で夜の公衆電話。背景に団地のエントランスを入れてみた。くらい分ちょっとざらっとしたけど悪くない

 105mmでの望遠でも1枚。夕刻、駅を出たら巨大な虹がかかっていたので、望遠カメラにして撮ってみた。

Xperia 1 III 大きな虹が出ていたのでつい撮ってしまった。105mm相当の望遠ならここまでしっかり撮れる

 最後は広角カメラであじさい。雨の中、実にいい感じにしっとりと撮れた。

Xperia 1 III ぐぐっと寄って雨のあじさい。画質的には広角カメラがやはり一番いい。ディテールもきれいに出る

 と、Xperia 1 IIIの特徴的なところを中心に見てきたが、写りが非常にナチュラルで好感が持てるというのが一番の感想だ。イマドキのスマホカメラは強めにHDRをかけてくっきり鮮やかに仕上げる傾向があるし、その方がぱっと見てきれいに感じるのでそれが喜ばれるわけだが、Xperia 1 IIIはあえてそういう画作りは避け、作りすぎない比較的ナチュラルな写真を撮ってくれる。デジタル一眼などを使い慣れている人にはこちらの方がしっくりくるし、不自然な写真になることも少ない。

 でも、αを目指すのならまだまだレベルアップできるところはあるわけで、個人的には多少カメラ部が分厚くなってもいいから、クオリティーを追求していってほしいなあと思ったりもするわけで、この先も楽しみである。

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恐竜の像の内部で見つかった不思議な遺体。死亡理由が明らかに - GIZMODO JAPAN

恐竜の像の中で最後を迎える気持ちよ...。

スペインのカタルーニャ州で屋外に設置されているステゴサウルスの像の足の中で男性の遺体が発見されました。カタルーニャの警察の広報によると「親子がこの恐竜の像に近づいた時、何かが中にいることに気づき連絡。警察が駆けつけると足の中に男性の遺体を発見。事件性はない死だった」とのこと。

この男性は足の部分にはまってしまい出られなくなったようです。どうやら携帯電話を中に落としてしまい、それを取ろうと像の中に頭から入っていき、出られなくなった模様です」とのこと。他殺に可能性はなく、割れ目から中に人がいるのを見つけた親子によって連絡を受け遺体を発見した数時間前に、行方不明者として家族から通報されていた男性だと判明。消防隊は像の足の部分を切って遺体を取り出したとのこと。警察は今検死の結果待ちと発表していますが、おそらく何日かそこにはまったまま動けずに死んでしまったのだろうということです。

まず疑問なんですが、恐竜の足の中にどうやって携帯電話を落としたのってことです。それで恐竜の中に入るはいいけど、空いているのって頭部の穴二つと口だけなんですよ。ここからどうやって入ったんだ? ってことなんですけど、男性の遺体が見つかってから撮られた現場のYouTube動画があります。これを見ると恐竜のお腹の部分がパネルのようになって閉じてあるのが見えます。なので、ここから入ったんですかね? ちなみにこの像は事件後撤去されたとのことです。

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