500人以上の女性の仕事と恋を幸せに導いてきたキャリアコンサルタント・小川健次が、堅実女子の皆さんの人生を上方修正する、ちょっとしたコツをお教えする連載です。 今回は、キャリ女性に急増する、「10歳以上年下男性との恋愛」について。うまくいくこともありますが、そうではないことの方が多く、ご自身の恋心をハンドリングする参考のひとつになるのではないでしょうか。
外資系企業は超体育会系だった
外資系コンサルティング会社で働く、コンサルタントの中田潤子さん（仮名・35歳）は、未経験からこの業種に転職して3年目です。 転職前には、お洒落でキラキラした外資系の世界をイメージしていたものの、現実はパワハラ気味の上司に、完全体育会系の同僚たち。夜討ち朝駆けの営業をし、客先では理不尽な要求に応え、心身ともに疲労が蓄積していました。 コロナ禍前、潤子さんにとって唯一の心のオアシスは、自宅近所のファミリーレストランで、たった一人でスイーツを食べることでした。 店に行くのは深夜帯であることから、潤子さん以外の客はほぼいません。頭を空っぽにしつつ、グラスワインを飲み、その日の気分に合わせて、パフェやケーキを食べているときが、潤子さんにとってのリフレッシュタイムでした。 ある日、潤子さんが、お店に入ったときのことです。着席した潤子さんに、店員さんが笑顔で「今日はチーズケーキって感じですね」と声をかけてきたのです。 一瞬、驚いた潤子さんは、店員さんの顔を見ます。この店で見覚えがある哲哉さん（仮名・20歳）です。この日、初めて話しかけられたそうです。 返す言葉を探す潤子さんに、申し訳なさそうに哲哉さんは、いたずらっ子のような笑顔で「お疲れのようだったので、濃い味がいいかな、と思いまして」と言ったのです。
ささいなきっかけから、コロナ禍を機に急接近！
それまで、存在すら意識していなかった店員さん。帰りがけに、その顔をちゃんと見ると、細見の長身で、韓国アイドルグループのメンバーのような綺麗で整った顔立ちです。まさに潤子さんにとってはドストライクのタイプだったのです。 潤子さんは、それからも、「彼はいるかな」という気持ちで、お店に入る日が増えました。彼がいるとドキドキし、いないとがっかりする日々が始まったのです。 哲哉さんも、自分がホールにいるときは、潤子さんに声をかけてくれます。これは親しくなってから知ったのですが、哲也さんは順子さんに「目立つ美人が、いつも深夜に訪れてきて、一人でワインを飲みながらスイーツを食べている。むっちゃきになっていました」と、かすかな関西弁のイントネーションで語ってくれたのでした。 たったそれだけの接点でしたが、些細な世間話しをしていくうちに、お互いがどことなく打ち解けた雰囲気になっていた頃、どちらからともなく一度一緒に飲みに行きましょう。という話になってのでした。 2人は新宿駅で待ち合わせましたが、店の外で制服以外の服を着ている哲哉さんは、ファッションモデルのように、人混みの中でも目立つ存在です。あらかじめ潤子さんが予約していたダイニングバーに入り乾杯。そしてあらためての自己紹介したのです。 そこではじめて、潤子さんは15歳年下の哲哉さんの年齢や、苦学生であることを知らされました。バイトを二つ掛け持ちしていて、そのうちの一つが、潤子さんと出会ったファミレスであったということも。 「潤子さんは、可愛い人ですね」と何度も言う哲也さん。 その言葉が、多忙な仕事に追いたてられる潤子さんの心の隅々までしみこんでいくのでした。 その直後、コロナ禍となり、ファミレスはデリバリー中心に。そんな中、哲也さんはレストランデリバリーの途中に、潤子さんの自宅にスイーツを差し入れてくれるなどして、2人は距離を縮めていきます。 潤子さんは、哲也さんが自分に対して少なからず恋心を抱いてくれていると感じることも、幸せでした。日頃は中高年男性たちからのセクハラまがいの発言や、不倫の誘いに辟易していたので、まっすぐなイケメン年下男子に慕われることだけで、心が満たされるのです。 そんなある日、自宅にスイーツを届けてくれた哲也さんに、潤子さんはギュッと抱きしめられます。腕をほどこうとすると、「ごめん、強引だった」と涙目になって帰る哲也さん……その日から、潤子さんの心は哲也さんで一杯になってしまったのです。 熱烈に「愛している」と言われても、15年分の体力の差は埋まらないと感じた。続編に続きます。 （教えてくれた人／小川健次） 恋愛カウンセラー／営業・マーケティングコンサルタントとして、年間約500名の女性をカウンセリング。恋愛とキャリアの両立のためのアドバイスが支持される。同時に、中小企業を対象とした営業、マーケティングのコンサルティングを行なう。 株式会社リエゾンジャパン代表取締役、社団法人感覚刺激と脳研究協会理事ほか、多岐にわたる活動をしている。 Blog : https://ogawakenji.com/
小川健次
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