国連が職員向けに行った、自認する人種についてのアンケートで選択肢に「イエロー(黄色)」を入れたところ、内部から批判の声が相次ぐ事態となった。英語圏ではアジア系に対する蔑称として用いられた歴史があるためで、国連は19日、アンケートを中止して修正する意向を明らかにした。
オンラインで職員に送られたアンケートは、「人種・民族に基づく制度的レイシズムが、我々の組織にいかに作用してきたかをよりよく理解すること」が目的。1問目は対象者の「人種的集団」を選ばせるもので、ブラック▽ブラウン▽ホワイト▽イエロー▽ミックス・複数▽その他、の六つが用意された。
しかし、「イエロー」は、主に東アジアにルーツがある人びとへの差別的な用語として用いられることが多い。人種問題に詳しい一橋大学大学院の貴堂嘉之教授は、アジア系移民に対する警戒論が「黄禍論」と呼ばれてきたことなどを例に、「イエローは歴史的に、否定的文脈で使われることが極めて多かった」と語る。アジア出身の国連職員は、「国連はレイシズム反対の先頭に立つべきであり、信じられないと同時に腹立たしい」と話した。
国連はアンケートで「区分は国連の立場を表すものではなく、網羅的でも排他的でもない。あなたを最もよく表すものを選んでほしい」と注記していた。ただ、取材には「こうした分け方にはもっと敏感になる必要があったと認識している」と述べ、修正するとした。(藤原学思)
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August 25, 2020 at 09:00AM
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国連職員向け人種調査「あなたはイエロー?」 批判続々 - 朝日新聞
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