いわき市の小名浜港と常磐自動車道を結ぶ小名浜道路は、二〇二四（令和六）年度にも開通する見込みとなった。県は開通目標時期について、これまでは二〇二〇年代初頭としていた。全体事業費は盛り土の仮置き場設置や新たな工事道路の整備などに伴い五百六十三億円と試算し、当初計画から百六十六億円（４１・８％）増となる。 十七日に福島市の杉妻会館で開かれた県公共事業評価委員会で、開通目標などを示した。小名浜道路のルートは【地図・上】の通り。ただ、開通時期は一部の用地取得が完了しておらず流動的な面が残る。 現在、全用地五七・九ヘクタールのうち、９２・６％に当たる五三・六ヘクタールを取得した。未取得用地に運び込む予定の盛り土の仮置き場設置、迂回（うかい）路の整備などが必要となるため、事業費がかさんだ。 小名浜道路は総延長約八・三キロで、県が「ふくしま復興再生道路」として二〇一六（平成二十八）年度から工事を進めている。県は、道路開通で小名浜港から常磐自動車道までの所要時間は片道二十九分から十二分に短縮され、物流の円滑化や観光、産業の活性化につながるとしている。
■開通２０２６年度にずれ込み 会津縦貫北道路延長区間設計修正で 福島市で十七日に開かれた県公共事業評価委員会で、県は一二一号国道会津縦貫北道路の延長区間（約三・二キロ）の開通時期について当初の二〇二三（令和五）年度から二〇二六年度にずれ込むとの見通しを示した。 延長区間のルートは【地図・下】の通り。県によると、会津縦貫北道路と交差する四九号国道と磐越自動車道がそれぞれ国土交通省の「重要物流道路」に指定されたのに伴い、設計を修正する必要が生じた。さらに、地元地権者の要望を踏まえて計画を調整するため開通目標時期を遅らせたという。二〇二〇年度内に道路計画を決定し、用地取得に乗り出す方針。 延長区間は会津縦貫北道路の会津若松北インターチェンジ付近から、昨年三月に全線開通した一一八号国道若松西バイパスに接続する。県の試算では二〇三〇年度の交通量は一日当たり一万九千五百台となり、市街地の渋滞緩和や広域・総合医療施設へのアクセス向上、緊急物資の輸送円滑化などにつながるとしている。総事業費は約百十四億円。
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June 16, 2020 at 02:00PM
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