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Monday, May 4, 2020

大河も朝ドラも「通常運転」NHKがコロナに強いワケ《テレビマン座談会》 - 徳間書店

 突然のコロナ・ショックに見舞われたドラマ業界。NHKや各局のドラマ撮影現場ではいったい何が起きていたのか。業界人が衝撃の舞台裏を語り明かす!

A=キー局社員
B=ディレクター
C=テレビ誌ライター

——民放キー局のドラマが新型コロナの影響で次々と「放送延期」が発表されましたが、NHKの“2大看板”である大河ドラマ「麒麟がくる」と朝ドラ「エール」は放送を続けています。この「通常運転」にはファンも一安心といったところでしょうか。

A 大河に関しては、少なくとも6月放送分は収録を終えているので、5月中に収録が再開できれば休止せずに最後までオンエアできる見込みらしい。前半最大のヤマ場となる「桶狭間の戦い」までは安心して見ていられるよ。

B そもそも出だしから、沢尻エリカが薬物所持で逮捕されたことで全話撮り直しだからね。主要キャストの帰蝶役を川口春奈に急遽交代させて放送開始日まで変更になったし。

C ネットでは「沢尻の帰蝶役を見たかった」なんて書き込みもけっこうあったりして、個人的には、改めて沢尻人気の高さを感じたり……。彼女自身も記者会見でこの役に対する並々ならない意気込みを語っていたので残念だ。

B 途中で降板にはなったけど、それまでの沢尻は現場でも高評価だった。とくに本番前となると、たいていの俳優は演技に集中したいから、挨拶がおざなりになるもの。しかし沢尻だけは、どんな人にも笑顔で「お疲れ様です」って頭を下げるなど、場の空気にも気を遣っているようだった。

A 薬物事件がウソのようだ。

B そういえば、主人公の明智光秀を演じる長谷川博己も、挨拶では沢尻に先を越されて「あ、しまった」って顔を引きつらせたこともあったとか。

C 本来なら主役の彼が率先して、挨拶しなきゃいけないところだからね。

B まあ、沢尻の話はこのくらいにしておいて……。朝ドラ「エール」も働き方改革の関係で、かなり前から撮影が進められていたので2カ月くらい収録を休止しても放送に影響はなさそうだね。

A コロナ対策を意図してのことかは不明だけど、朝ドラに関して言えば、関東ではなく、愛知や福島など地方ロケが多かったのもよかった。下手をすると見学希望者が殺到して“密集”を生み出しかねないからね。今のところ、出演者から感染者は出ていないようだから、このままコロナが終息するのを待つしかない。キャスト、スタッフともに不要不急の外出は極力避けてほしいところだ。

C その点に関して言えば、ヒロインの二階堂ふみは安心できる。何しろプロ中のプロ。昨年公開された主演映画「生理ちゃん」でも、確か台本読みの2、3日前に元恋人とされるの新井浩文が“女性への卑猥な行為”で逮捕されるという事件が起きた。それでも現場ではしっかり役になりきって演じていたっていうからさすがだよ。

B NHKに関しては、とくに上層部からのプレッシャーがキツくて、「公共放送から絶対に感染者を出してはいけない」なんてお達しがあったらしい。どこかの俳優さんみたいに沖縄でゴルフしたのがバレようものなら、即降板もあり得るよ。

——上からの“圧”の強さもNHKならでは!? 看板ドラマには放送休止することなく“完走”を目指してほしい。

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