4度目の世界一周に向け新艇でトレーニングする白石康次郎=2019年11月29日、フランスで((C)矢部洋一、提供・白石事務所) |
◇海洋冒険家の白石康次郎(52)インタビュー・上
たった1人、26歳の時にヨットで港にも寄らず、176日かけて世界一周した海洋冒険家の白石康次郎(52)にインタビューを実施、2回に分けてお届けする。新型コロナウイルス感染拡大で外出自粛の日々が続き、孤独を感じる人も増えているという。そこで、打ち勝つ話を聞きたかったのだが、孤独とは無縁というまさかの“出港”に…。
ヨットで世界を3周し、「世の中を明るく、元気に」をモットーとする海男はやはり違った。白石は今秋に開催予定の世界一周レース「ヴァンデ・グローブ」挑戦も表明している。最も過酷とされ、ゴールまで約3カ月かかるレース。「孤独」克服について聞こうとしたが、予想外の答えが返ってきた。
「孤独を感じたことは人生で1回もない。そんなの感じていたら世界一周なんてできないよ」
えっ。孤独と闘ってなかった―。窓も扉も全開にして行ったインタビュー、冷たい風が追い打ちをかけるように背中に吹き付けた。困った表情を読み取られたのか、
「僕は普通の人とは違うからね」
とにこり。「普通と違う」を大前提に独自の「孤独論」を語り始めた。
スタート直後は地獄、でもまたやりたいって思う
史上最年少世界一周単独無寄港記録達成目前の「スピリット・オブ・ユーコー」号と白石さん=1994年3月、静岡県石廊崎沖合60キロで |
「物理的にはたった1人、誰にも会わないで世界一周するわけ。でも、孤独でも何でもない。過酷だよ。3カ月間、1時間以上眠れないし、スタート直後は船酔いで地獄。でも、結局、またやりたいって思う。じゃ、僕の中には何があるか。夢や希望がある。愛艇、ライバルがいる。港には家族が待っている。どこが孤独ですか?」
では、白石が感じ、考える孤独とは何か。対極の場所に身を置くからこそ見えてくる世界観があった。
「説明するのは難しいけど…。魂というか、本物の自分とズレたことがない。考え方、行動が魂と一度もズレたことがない。だから、1人でも楽しくてしょうがない。人に褒められたいとか一切ないしね。俺が楽しくてやっているだけ」
「孤独っていうのは、本物の自分と乖離(かいり)しているサインじゃないかな。本当にやりたいことと、やっていることがズレている。だから、『寂しい』『つまらない』というサインが出る。一致すると『わくわく』のサインが出る。だから、夢も希望もある人は、1人でも寂しいとは思わない」
なるほど。自然とうなずけた。海上では文字通り、命を懸けた選択の連続。誰も指示してくれない。「神様は『イエス』ってしか言わないから。『そうだね』ってね。助けてはくれないけど、選択することを喜んでくれる」。神頼みはできない。決断を下すのは「自分」だけ。孤独論のキーワードとして「自分軸」と「他人軸」という単語を何度も口にした。
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May 03, 2020 at 09:35AM
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「物理的に1人、でも孤独じゃない…夢や希望がある、家族が待つ」単独ヨット世界一周 白石康次郎のメッセージ - 中日スポーツ
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