【'20キャンプ 突っ込みインタビュー】
ヘラルド・パーラ(巨人・外野手・32歳)
巨人の原監督が「5番・右翼」と期待する新助っ人、へラルド・パーラ外野手(32・ナショナルズ)が日刊ゲンダイの単独インタビューに応じた。オープン戦では23日に2安打、24日に1安打を放ち、実戦6試合で16打数6安打、打率・375。日本野球に順応しようと、19日の練習試合から打撃フォームをオープンスタンスに変更し、原監督も「球際に強い」と目を細めている。宮崎での1次キャンプでは朝4時からの練習を志願して球団関係者を驚かせた。登場曲は「ベイビーシャーク」。メジャー通算1312安打、88本塁打の大物が、日本式キャンプの驚きなどを告白した。
◇ ◇ ◇
――これまでの日本式キャンプの感想は?
「本当に日本のキャンプは凄い。初日からみんな準備に熱心で、まさにシーズンが始まるんじゃないかというくらい気持ちを込めて準備、練習している。非常に活気があってチームワークもある。アドレナリンが出て一生懸命やっているのは素晴らしい」
――驚いたことは?
「活気というか声だね。練習中はいろんなところで声を出している。大きな叫び声を上げながらやるのが驚き。あとはフリーバッティングのスタイル。打撃投手の方がいる。メジャーはいないから。打撃練習のスタイルが非常に興味深い」
「大事なのはチームに穴をあけないこと」
――5番打者として期待されている。原監督から要望は?
「具体的にこれをやって欲しいとは言われていない。優勝が大きな目標。そのために監督の指示に従う。一番大事なことは、チームに穴をあけないこと。穴があいたところをしっかり埋めていく。それが大事な仕事だと思っている。(宮崎キャンプ終盤は)多少下半身に張りはあったけど、このキャンプで準備して、状態を100%に持っていく」
――宮崎での1次キャンプでは7時半出発でアーリーワークを行っていた。朝が早いのはメジャー式?
「メジャーリーガーは各自が自分のタイミングで球場入りする。早いのが必ずしもアメリカンスタイルというわけではない。自分自身が早く球場に入って、全体練習前にストレッチ、準備をしたいというタイプ。練習後より練習前に準備したい。そういうふうに今までやってきたから、なるべく早く始めたいんだ」
――巨人では早朝4時から練習したいと言って断られた?
「ハハハ。そうだね。球場がまだ開いてないって。アメリカの時は4時半くらいにはグラウンドに入っていたし、自分のペースでしっかり準備したいというのがある。できるだけ早く入って、ゆっくり自分のペースを守ってやりたいというのが今までのルーティンになっている」
――外野守備でも目立っている。シートノックに入らなくていいと言われても直訴して入っていたそうだが。
「できるだけやらせてくれって言っている。いつどのタイミングで監督に試合に出て欲しいとか、あるいはファーストを守って欲しいと指示があるかもしれない。そういう時のためにしっかり準備しておく。守備をしっかりやることも、チームに貢献することにつながる」
――アベレージヒッターに見えるが、目標は首位打者か?
「首位打者とか今は考えていない。今のところ、チームが勝つ、優勝することが目標。達成できた時、結果、数字はついてくると思う。まずは監督の指示に従うこと。1年を通じて試合に出続けてチームに貢献することだよ」
(聞き手=増田和史/日刊ゲンダイ)
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